

2025年4月22日発売の新刊をお知らせいたします。(順不同)
『夜の道標』 芦沢 央
殺人犯を匿う女、捜査を続ける刑事、虐待を受けている少年。それぞれの守りたいものが絡み合っていく――。日本推理作家協会賞受賞作。
〈解説〉山田詠美
『女人入眼』 永井紗耶子
「鎌倉幕府最大の失策」大姫入内。その背後には国の実権をめぐる女たちの政争と、母娘の悲しい過去があった。直木賞候補作。
〈解説〉マライ・メントライン
『広重と女八景』 坂岡 真
江戸に花咲く、出逢いと別れ――。名所絵の依頼を受けた歌川広重が「江戸近郊八景」を描く道すがら、人々の恋模様を覗く傑作八篇。
〈解説〉細谷正充
『昭和の名短篇 戦前篇』荒川洋治 編
好評アンソロジーの昭和・戦前戦中期篇。芥川龍之介から中島敦、織田作之助まで激動の時代に生まれた忘れがたい名作全十三篇を収録する。文庫オリジナル。
『味と人情 食の時代小説傑作選』 細谷正充 編
忘れられない握り飯の味。貧しさのなかの美味と人情。生きる力が湧いてくる、味わい豊かな時代短篇。池波正太郎ほか、名手が紡ぐ全八作品。文庫オリジナル。
『戦争童話集 完全版』野坂昭如
空襲下の母子を描く「凧になったお母さん」をはじめ、鎮魂の祈りをこめて綴られた十二篇に、沖縄戦の悲劇を伝える「沖縄篇」二篇を増補した完全版。
『わが人生の断片(上)』清水幾太郎
昭和十七年一月、ビルマ派遣軍司令部宣伝班として従軍。帰国後、読売新聞社論説委員として敗戦の日を迎える。昭和を代表する社会学者による回想録。
『わが人生の断片(下)』清水幾太郎
卒論をもとに『思想』で論壇デビューを飾った戦前から、戦後の平和運動、安保闘争へ。政治の季節を描いた社会学者の自伝的昭和史。
〈解説〉品治佑吉
『わが復員 わが戦後』大岡昇平
復員兵を待っていた社会の混乱。復員と戦後体験から生まれた短篇・随筆を集成。昭和末に書かれた遺稿を付す。
〈巻末エッセイ〉阿部 昭〈解説〉城山三郎