「まえがき公開」の記事一覧

『イタリア食紀行』 まえがき

 はじめに――食と社会の未来を求めて 隣町に行けば言葉もパスタも変わる――。イタリア料理は味わいのみならず、多様性が魅力。地域の風土・歴史に根ざした食材や伝統料理法が受け継がれて…[続きはこちら]

2025/04/30

『政治哲学講義』 はじめに

 歴史上もっとも有名な政治家の一人と言ってもよい、イギリスの首相ウィンストン・チャーチルに関する説話から始めよう。第二次世界大戦を通じてイギリスを率いた彼は、ヨーロッパで孤立状態の…[続きはこちら]

2025/04/22

『外交とは何か』 まえがき

 ナチスドイツがチェコスロバキアを併合した1939年3月、ソ連封じ込め政策で知られた米国の外交官ジョージ・ケナンは、首都プラハの米国公使館に勤務していた。第二次世界大戦が勃発する半…[続きはこちら]

2025/03/28

『平等とは何か』 はじめに

 かつて「一億総中流」といわれた時代があった。1958年度から実施されている「国民生活に関する世論調査」に由来するもので、関連する設問は以下のとおりである。 あなたのご家庭の生…[続きはこちら]

2025/03/28

『デザイン経営』 はじめに

どれほど消費者調査をしても、人々が気付いていない未来のニーズは掘り起こせない。だが、デザインにはそれが可能だ。本書は、「デザイン経営とは何か」を解説し、デザインプロジェクト中心の経…[続きはこちら]

2025/03/21

『コミンテルン』 はじめに

 1919年3月初旬、まだ春の兆しの遠いモスクワ。  ロシア革命後に始まった内戦と諸外国からの干渉によって混乱の続く国内情勢のさなか、壮麗な旧ロシア帝国宮殿クレムリン内の小さなホ…[続きはこちら]

2025/02/21

『神道とは何か 増補版』 あとがき

 拙著『神道とは何か――神と仏の日本史』が刊行されてから既に12年になる。その間、1年か2年の間隔で版を重ねて、既に第9版にまで来ている。増刷の機会ごとに、気がついた誤記・誤植、事…[続きはこちら]

2025/02/21

『近代日本の対中国感情』 はじめに

 日本近現代史研究の核心 「あの悲惨な戦争を二度と繰り返してはならない」。アジア・太平洋戦争の日本にとっての終戦月である8月、そのような趣旨のテレビ番組が連日放送される。戦争の記…[続きはこちら]

2025/02/21

『ユダヤ人の歴史』 まえがき

 まえがき――ある巡り合わせ  ある金曜日の深夜。ニューヨークはブルックリンのボローパーク地区を自転車で移動していると、黒服に黒帽子を身に着けた少年に呼び止められた。家の電灯が云…[続きはこちら]

2025/02/05

『アッシリア全史』 はじめに

アッシリアは、イスラエルの民を虜囚にし、敵対民族を残酷に処刑したとして、『旧約聖書』では悪役に描かれる。だがその実像はバビロニアの先進文明に学び、長きにわたって栄えた個性的な国だ。…[続きはこちら]

2025/02/04

『日本政治学史』 まえがき

 まえがき――科学としての政治学の百年  ひと頃まで、日本の政治学の歴史は、その語、ら、れ、な、さ、が嘆かれてきた。日本で最も引用された政治学者の丸山眞男(1914~96)は、1…[続きはこちら]

2024/12/24

『日米首脳会談』 まえがき

 近衛文麿首相には秘策があった。日本とアメリカ合衆国との戦争を回避する秘策である。  1941年半ば、両国は破局の瀬戸際にあった。そこで事態を収束させるべく、近衛はフランクリン・…[続きはこちら]

2024/12/24

『脳の本質』 まえがき

 脳は実に不思議な器官です。私たちは美しい景色を見ることも、さまざまな思い出を想起することもできます。細胞の集合体に過ぎない脳で、どのようにして多彩な高次機能――言語や記憶をあやつ…[続きはこちら]

2024/11/20

『里親と特別養子縁組』 まえがき

 里親や特別養子縁組は、生みの親と暮らせない子どもたちを自身の家に迎え入れて養育する制度である。妊娠・出産を経ることなく、中途から子どもを養育する。そのような特殊性をもつ制度のもと…[続きはこちら]

2024/10/26

『死とは何か』 まえがき

 本書は「死」をめぐる諸宗教の神話や教えや思想を、歴史的に通覧するものである。  宗教は人生最後の謎「死」に挑んできた。宗教にとって「死」が本質的なテーマである黎明期とは言うまで…[続きはこちら]

2024/10/25

『就職氷河期世代』 まえがき

 1990年代半ばから2000年代前半の、バブル景気崩壊後の経済低迷期に就職した「就職氷河期世代」は、若年期に良好な雇用機会に恵まれなかった結果、中年期に至る今も様々な問題を抱えて…[続きはこちら]

2024/10/22

『在野と独学の近代』 はじめに

 現在では、科学や学問というものは大学などの研究者が担うのが当然だと思われている。しかし、かつては独学のアマチュアたちこそが学問の中心だった時代があった。自分の関心のあるテーマを自…[続きはこちら]

2024/10/03

『独仏関係史』 まえがき

 まえがき――独仏関係という視角  33%。  この数字は、1914年に勃発した第1次世界大戦で、その年に20歳を迎えたフランス人男性が、大戦中に命を落とした割合である(Hér…[続きはこちら]

2024/10/01

『日本の果物はすごい』 はじめに

「果物が日本を動かしてきたなんて、そんなわけない!」と思うのは自然な感覚だ。  食べ物は一国の運命をも左右する存在である。たとえば、「主食」にあたる作物はその国の歴史にいとも簡…[続きはこちら]

2024/09/24