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吉村昭 著
患者にとっての良い医者、医者からみた良い患者とは? 20歳からの大病の体験を冷厳にまたおかしく描き、医者と患者の良い関係を考える好エッセイ。
1985/06/10 刊行
人間の時代への発想
安西祐一郎 著
人間が目標達成に向けて自在にコントロールできる心理的機能や、それに基づく特徴は、最新の情報処理的アプローチによる認知心理学によって、はじめて明らかにできるようになった。本書は、問題解決のシステムをめぐるさまざまな実験的成果を踏まえながら、われわれが生きていくなかで直面する大小の事態に、どのように対応する機能があるかを具体的に考察し、人間だけがもつ「自由に目標を創りだす能力」について考察。
1985/03/23 刊行
陳舜臣 著
東アジアの全近代史に激甚な衝撃を及ぼした戦争と人間。その全像を巨細に活写し、読む面白さ溢れる名歴史書に「それからの林則徐」を付した決定版。
1985/03/10 刊行
(全)
宮尾登美子 著
幼い頃から画才を発揮した島村津也は、きびしい修業生活ののち、新進画家となる。一流の画家として女として、愛と芸術に身を捧げた津也の生涯を描く。
1985/01/10 刊行
杉本苑子 著
飢餓と疫病に呻吟する都、藤原氏内部の苛烈な権力争いの渦中に橘嘉智子は皇后位につく。藤原時代の開幕を彩る皇后の一生を鮮やかに描く。〈解説〉神谷次郎
1984/11/10 刊行
杉本苑子 著
闇に怨霊が跳梁し、陰謀渦巻く平安京に、美貌のゆえに一族の衆望を担って宮中に入り、権勢の暗闘の修羅に生きた皇后嘉智子の一生を描く歴史長篇。
1984/11/10 刊行
永井路子 著
波濤を越えて渡来した鑑真と権謀術策に生きた藤原仲麻呂、孝謙女帝、道鏡たち――奈良の都の政争渦巻く狂瀾の日々を綴る歴史大作。女流文学賞受賞作。
1984/10/10 刊行
永井路子 著
藤原仲麻呂と孝謙女帝の抗争が続くうち女帝は病に。その平癒に心魂かたむける道鏡の愛に溺れる女帝。奈良の都の狂瀾の日々を綴る。〈解説〉佐伯彰一
1984/10/10 刊行
尾張藩士の見た浮世
神坂次郎 著
尾張徳川家に二百五十年間秘匿されてきた『鸚鵡籠中記』という稀有の日記がある。筆者は御畳奉行朝日文左衛門。知行百石役料四十俵、元禄に生きた、酒好き女好き芝居好きのありふれた侍だが、好奇心旺盛で無類の記録マニア、当時の世相を赤裸々に書きとめて倦むことなく、二十七年に及ぶ。文左衛門の記述を読み解いていくと、華やかなイメージとは裏腹な、滑稽と悲惨が渦巻く、元禄の真の時代像が浮かび上がってくる。
1984/09/20 刊行
澁澤龍彦 著
時空の無限に心を奪われる、その魂の秘密の部分、そして純潔と神秘に淫蕩とを兼ね備えた不思議の宇宙――本質的にアモラルな精神の隠れ家への探検記。
1984/09/10 刊行
人類の生命記憶
三木成夫 著
赤ん坊が、突然、何かに怯えて泣き出したり、何かを思い出したようににっこり笑ったりする。母の胎内で見残した夢の名残りを見ているのだという。私たちは、かつて胎児であった十月十日のあいだ羊水にどっぷり漬かり、子宮壁に響く母の血潮のざわめき、心臓の鼓動のなかで、劇的な変身をとげたが、この変身劇は、太古の海に誕生した生命の進化の悠久の流れを再演する。それは劫初いらいの生命記憶の再現といえるものであろう。
1983/05/23 刊行
近藤富枝 著
夢二、安吾、宇野浩二、広津和郎らの作家・芸術家たちが止宿し、数多くの名作を生み出した高等下宿の全容を描く大正文学側面史。〈解説〉小松伸六
1983/04/10 刊行
(全)
谷崎潤一郎 著
大阪船場の旧家蒔岡家の美しい四姉妹を優雅な風俗・行事とともに描く。女性への永遠の願いを〝雪子〟に託す谷崎文学の代表作。〈解説〉田辺聖子
1983/01/10 刊行
木村敏 著
時間という現象と、私が私自身であるということは、 厳密に一致する。自己や時間を「もの」ではなく「こと」として捉えることによって、西洋的独我論を一気に超えた著者は、時間と個我の同時的誕生をあざやかに跡づけ、さらに、ふつうは健全な均衡のもとに蔽われている時間の根源的諸様態を、狂気の中に見てとる。前夜祭的時間、あとの祭的時間、そして永遠の今に生きる祝祭的時間――「生の源泉としての大いなる死」がここに現前する。
1982/11/22 刊行
福島章 著
日常的にさまざまな犯罪が頻発している。幼いときの環境のひずみから犯罪に走る場合もあれば、まじめなサラリーマンとして過してきたひとが、突然犯罪をおかす場合もある。動機は何か、また犯罪者の気質や性格・環境はどうだったかなど、さまざまなケースを多次元診断によって追究し、犯罪という極限状況にあらわれた人間の心理と行動とをさぐる。具体例によって説かれており人間について多くのことを教えられる。
1982/10/22 刊行