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児島襄 著
ニュールンベルク国際軍事裁判とともに歴史上前例のない戦争犯罪人を裁く極東国際軍事裁判は、戦争に敗れた日本人に何を問うたか。昭和二十一年五月三日の開廷以来二年半余、三百七十回に及ぶ公判で「平和、人道、戦争に対する罪」の名のもとに、満州事変から太平洋戦争に至る〝侵略〟の事実を問い、七人の絞首刑を含む二十五人全員に有罪を宣した東京裁判の全容を、厖大な公判速記録、公刊資料、関係諸国・内外関係者の取材から解明する。
1971/03/25 刊行
中国の古代歌謡
白川静 著
『詩経』は溌剌たる古代人の精神と豊かな生命の胎動を伝える中国最古の詩歌集である。 それにもかかわらず、儒教の聖典の一つとして特殊な解釈の上に早くから古典化し、詩歌本来の姿が見失われて久しい。この古代歌謡の世界を回復するために、その発想基盤の類似性をわが国の『万葉集』に求め、比較民俗学的な立場から、古代人の民俗と生活感情に即しつつ、哀歓をこめて歌われた民謡や貴族社会の詩のうちにある生命と感動を蘇らせる。
1970/06/25 刊行
KJ法の展開と応用
川喜田二郎 著
前著『発想法』で公開したKJ法の実技をさらに発展させ、加えて実例・応用例・図解等を豊富にとりいれた本書は、自己革新のために、会議運営の効率化のために、新製品開発のために、チームワークのために、あるいはカウンセリングにと、その効用は著しいものがある。情報化社会といわれる今日、ソフトウェアのなかのもっともソフトな部分をうけもつKJ法の効力が再確認されている。『発想法』との併読をとくにおすすめしたい。
1970/02/25 刊行
日本文化の深層
上山春平 編
日本文化の源流をたどりつめると、縄文の世界が現出する。しかし、これまでの考古学、民俗学等の研究成果にもかかわらず、稲作技術渡来以前の文化=縄文文化については、必ずしも十分な考察が進められているとはいいがたい。現在必要とされているのは、広い分野の人びとの協力により、新しい視点・方法を提示することではなかろうか。ここにシンポジウムを開き、日本文化の原型を東アジア世界との関連の下に考察し、国際的な観点をさぐる。
1969/10/25 刊行
自由民権期の農民蜂起
井上幸治 著
明治十七年秋、明治国家がまさに確立せんとする時期、秩父盆地を中心舞台に武装蜂起し、一時「無政の郷」を現出した農民たちのエネルギーは、どのようにして生まれたのか。事件の策源地に生まれ育ち、この事件を歴史家としての原点と考える著者は、困民党の反権力意識、行動形態、組織など、事件において農民たちの主体的基盤をなしたものを解明する。ここには、商品経済の波にのみこまれた農民の変革精神が生き生きと流れている。
1968/05/25 刊行
日本精神の一系譜
梅原猛 著
日本人は、生の力を肯定する思想とともに、生の暗さを凝視する思想を愛した。この地獄の思想こそ、人間の苦悩への深い洞察と、生命への真摯な態度を教え、日本人の魂の深みを形成してきた。源信、親鸞、紫式部、世阿弥、近松門左衛門、宮沢賢治、太宰治などは、みな現世に地獄を見た人びとであった。これら先人の深い魂の苦闘の跡を知らなければならない。生命の強さは、どれだけ暗い生の事実を見つめるかによって示されるからである。
1967/06/25 刊行
新しい法学入門
碧海純一 著
社会においては個人の行動を規制し、秩序を維持していくことが不可欠であるが、これは主として「社会化」および「社会統制」という過程を通じて行なわれる。本書は、法を社会統制のための特殊な技術とみる立場からその社会的機能を論じ、法と他の文化領域――言語、神話、宗教、道徳などとの関係を明らかにする。古代社会や未開社会における社会秩序の問題にも考慮がはらわれており、従来の書とはやや異なった法学入門である。
1967/02/24 刊行
初期ルネサンス美術の運命
高階秀爾 著
ブルネレスキ、ドナテルロ、マサッチオ等々、相次ぐ巨匠の輩出によって、十五世紀のフィレンツェは美術の黄金時代を迎えていた。しかし世紀の変り目にいたって、レオナルド、ポライウォーロ、ベロッキオ等の優れた芸術家の芽を育てながら、ついにその成果を実らせることなく衰退に向かい、盛期ルネサンスの栄光をローマにゆずる。このフィレンツェ美術の実相を究明し、芸術の運命について考える。
1966/11/25 刊行
明治維新から現代まで
入江昭 著
日本の外交思潮のパターンである・政府の現実主義・と・民間の理想主義・とは、日本が日露戦争の勝利によって二十世紀の国際外交の舞台に躍りだすまでにできあがっていたが、大陸への野心から太平洋戦争へ、そして敗戦から日米安保体制下の今日にいたるまで、百年の尺度で日本の近代外交の思潮をかえりみるとき、そこにどのような歴史の教訓を引きだすことができるだろうか。長期の展望にたって、今日の外交への指針を示そうとする。
1966/09/26 刊行
児島襄 著
米軍の反攻が本格化し、日本軍の退勢が明らかになりはじめた昭和十八年以降――日本軍将兵の勇戦敢闘に、米兵はタラワの恐怖に身震いし、硫黄島の砂を鮮血で染め、カミカゼの機影におびえていた。その能力と気力に優劣なき両軍の戦士が相対峙したとき、将軍は何を策し、指導者は何を企図していたのか。すべての戦闘戦略について双方の資料を照合して描く本書は、新鮮なイメージで戦争をとらえる。毎日出版文化賞受賞。
1966/01/25 刊行
ヨーロッパ精神の再発見
鯖田豊之 著
ヨーロッパ人は、いったいなぜ動物を屠畜して食う一方で、動物を愛護するのか――。本書は、ヨーロッパ思想の原型を、きびしい歴史的・地理的条件が生み出した特有の食生活のパターンに求め、そのパターンにもとづいて形成されてきた思想的伝統を明らかにし、それによって規制される彼らの日常生活や心理・行動を、日本とも比較しながら平易に説く。食生活という新しい視点の導入によってヨーロッパの歴史を見直す、西洋史学究の問題作。
1966/01/25 刊行
児島襄 著
民族の興廃を賭け、二五〇万の尊い人命を失って敗れた太平洋戦争は、日本人にとってなんであったか。単なる回想や懴悔の対象であってよいであろうか。そのために著者は、何よりも戦争をして戦争を語らせようと努めて五年の歳月を費やし、国内資料の渉猟はもちろん、アメリカへ調査に渡り、南洋諸島、東南アジア各国の旧戦場を隈なく訪ね、相戦った双方の資料を突き合わせて戦争の赤裸な姿を再現する。毎日出版文化賞受賞。
1965/11/24 刊行
小川鼎三 著
医学は人類の歴史とともに古い。呪術にたよっていた古代人の薬草発見を医学のあけぼのとすれば、ヨーロッパにおける大学の誕生と人体解剖こそ近代医学の第一歩である。東洋医学の伝統をうけついできた日本の医学はまた、蘭学の伝来によって急速に近代医学へと発展した。本書は、日本の医学の歩みを東洋と西洋との接点としてとらえながら、異なる人命観によって独自の道を進んだ東洋医学と西洋医学の歴史を説く。毎日出版文化賞受賞。
1964/04/30 刊行
古代中国の実存主義
福永光司 著
人間はだれでも自由でありたいと願う。昔から人類の教師、哲人賢者とよばれる人びとは、人間の自由について多くのすぐれた思惟と叡智を示し、その教説をさまざまな著作に書き残してきた。特に荘子は、観念的な思考方法ではなく、いかに囚われることのない自由な自己をもちうるかを明らかにした。 荘子を敬愛し、『荘子』によって人生の苦境を乗りこえてきた著者が「生を善し」とし、「死を善し」とする思想を深い感動をもって伝える。
1964/03/30 刊行
ヒトラーを出現させたもの
林健太郎 著
ワイマル共和国史は、第一次大戦後からナチスが政権を取るまでのドイツの歴史である。・史上最大の民主的憲法・をもつこのワイマル共和国がわずか十四年あまりで潰えざるを得なかったのはなぜか。そしてその中から、ナチスのような怪物が出現した原因はどこにあるのか。この十四年の不幸な時代の歴史を担ったエーベルト、グレーナー、ローザ・ルクセンブルク、ノスケ、シュトレーゼマン等々の人間像に焦点をあてつつ、その解答を試みる。
1963/11/20 刊行