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鳴海章 著
深刻化するエネルギー危機の打開策として、日本政府が東南アジア某国で推進した液化天然ガスプロジェクト。そのプラントが何者かに襲撃され、日本へ向かうLNGタンカーも国籍不明の武装船に狙われる。政府は重大な決意を秘め、強引な国会運営で日本初の原子力空母出撃を決定。……鼻をつくジェット燃料の臭い、甲板員を圧倒する轟音と熱風、そして時折り頬をなでる潮風。激しい訓練に明け暮れる乗組員と艦載機パイロットを乗せ、戦後の日本が保有する最強の軍事力「信濃」は一路南へ。