C★NOVELS大賞

7th
C★NOVELS Award
第7回C★NOVELS大賞
正式タイトルとペンネームが決まりましたのでお知らせ致します。

特別賞受賞作
あやめゆう『RINGADAWN 妖精姫と灰色狼』

特別賞受賞作
尾白未果『災獣たちの楽土1 雷獅子の守り』



受賞作(特別賞2作品)はC★NOVELS Fantasiaより刊行されました。
どうぞお楽しみください。




 新たな才能との出会いを求めて創設したC★NOVELS大賞も7回を数え、今年も多数の応募作の中から特別賞2作を選出することができました。それぞれに個性溢れる2作品です。どうぞ刊行を楽しみにお待ちください。
 選考を通じて、全体の水準が上がっていることを改めて実感しています。一方で、残念な例もありました。たとえば、一巻を費やしてようやく主人公が目的を見いだすような作品です。悩める主人公を書きたいならば(難易度は高いと思いますが)いいのです。しかし、主人公が受け身に終始し、状況に流されているだけでは読者の共感は得られません。
 あるいは、主人公の目的も物語のゴールもすべて隠してしまった結果、読者が置き去りにされてしまう作品です。「謎」は物語を牽引する大きな力となりますが、見せ方を工夫しないとその魅力は伝わりません。
 どちらも「伝え方」の問題です。作者の独りよがりになっていないか、もっと効果的な演出はないか、常に考えてください。
 自分の創造した物語が誰かの心を動かす——この歓びを目指して、第8回へのご応募をお待ちしています。
[C★NOVELS編集長]
大賞受賞作

(該当作なし)

特別賞受賞作

あやめゆう『フェアリーエッジ』
尾白未果『雷獅子昇伝』

■あやめゆう『フェアリーエッジ』

〈あらすじ〉
 貧しい少年レイジは、ある日、湖のほとりで妖精姫リエルに出会う。世間に失望する彼に「私に期待しなさい」と告げるリエル。だが、幼い二人の日々は『影』の襲撃によって突然に幕を閉じたのだった。そして五年後、灰色狼と呼ばれ恐れられる存在となったレイジは、妖精姫の危機が今も続くことを知り——孤独な姫と孤独な狼のお伽噺。

〈選評〉
 主人公である「灰色狼」やヒロイン「妖精姫」の、「屈折していながら直球」なキャラクターが非常に魅力的。突き抜けた設定ではないものの、独特の麻薬感・中毒感があり、読者をぐいぐい引っぱる力のある作品。謎が一章ずつ広がるストーリーも凝っていた。個性的なだけに好き嫌いが分かれるのでは、という声もあったが、その文章力・構成力が高く評価された。

〈受賞コメント〉
 受賞の報を頂いたとき、目の前に巨大な地割れが起こったような気がしました。この深く大きな溝を飛び越えて「私」から「あなた」へ、届けなければならない——そう思いました。受賞の嬉しさが半分、そして恐ろしさが半分です。
 小説とは呪文のようなもの、小説というものは読まれることで効果を発揮する魔法のようなものだと思います。これまで様々な魔法を受け取ってきた私が、今度は呪文を唱える側に立つのは、やはり不安があります。そしてそれ以上に嬉しさがあります。
 出来ることなら、私の拙い魔法が「あなた」に届きますように。いえ、きっと届かせてみせます。楽しんでいただけたのなら、これに勝る幸いはありません。

■尾白未果『雷獅子昇伝』

〈あらすじ〉
 天地に五つの災害をもたらす五頭の災獣がいた。彼らは争いを続けていたが、海を治める龍神により五つの島国を守護する神となる。神槌之国は雷獅子を祀る国であったが、南の薙古之国の罠にはまり雷獅子を失い国の実権を奪われてしまった。その奪還戦が今にも始まろうとする矢先に、少年・緋乃人は迷い込んだ少女を助けたことから計画を台無しにしてしまう。

〈選評〉
 最後まで一気に読まされる、リーダビリティの高さは応募作中随一。大きな物語世界の中で、キャラクター同士の話に絞っているのがプラスポイントになっている。テンションが一本調子なのが気になったが、語りの上手さは一級品。起承転結がきちんと作られているのも好感度が高い。「災獣」の描写はビジュアル的にも想像力を刺激される、魅力あるものだった。

〈受賞コメント〉
 自分の好きな物語を書いて生きていけたら……。そんな夢は胸に秘めていましたが、一生手が届くことはないだろうとどこかで諦めていました。でもやらずに諦めるならやって諦めた方がまし。そう思って始めた投稿でまさかこのような賞をいただけるとは。今は喜びよりも不安で胸がいっぱいです。
 ともかく、編集部の皆様本当にありがとうございました。選んでくださった皆様とC★NOVELSの読者の皆様、それに私の周りの皆様をがっかりさせることがないよう、精一杯食らいついて行くつもりです。どうぞよろしくお願いいたします。

二次選考通過作品

※掲載は筆名、タイトルの順です。(順不同、敬称略)

石井颯人
戸倉知子
尾白未果
清水さゆる
彩里美月
佐竹秋緒
あやめゆう
秋津周

『琥珀の夢』
『月無夜の奇想曲』
『雷獅子昇伝』
『MANHOLE』
『冥宮の女王』
『アル・ルカンの龍』
『フェアリーエッジ』
『岩の中の卵』

一次選考通過作品

※掲載は、筆名、タイトルの順です(順不同、敬称略)

佃木犬星
雨月時乃
久手野数馬
久手野数馬
江藤周
彩里美月
彩里美月
戸倉知子
佐倉朔
あやめゆう
風見さつき
月夜野
月夜野
成宮戌彦
豆子
枯草
秋元晴巳
月汰秀幸
鈴音ライチ
樋口史子
尾白未果
藍川紀理子
佐竹秋緒
七篠ボンベ
海棠祐
澤紫
高田硝子
清水さゆる
時折赤春
片城小次郎
秋津周
江本行
天海スヰ
イチカ
日野裕太郎
藍河ゆき
野生
匂坂きぬこ
シモダコウタケ
真赭ゆう羅
伊妻小衿
東頭革命
和多月諧
米井暢成
越後屋涼
羽鳥由姫
朝戸麻央
西城美穂
なるかわ隼
矢上悠惟
村中美千代
小崎真也
たかむら暁斗
岡野めぐみ
正木弧鳥
石井颯人
朝野空
天音璃京
神蔵柾仁
千東風子

『まだらひめ』
『戦場の薔薇 ―銀の咆哮、黒き雷鳴―』
『アンタイトルド・ブック』
『地這いの異形』
『天国への階段』
『冥宮の女王』
『麗しき迷宮』
『月無夜の奇想曲』
『マラカイトと水都の紋章師』
『フェアリーエッジ』
『空に咲く杜若』
『王子様と魔道士』
『女神の聖刻』
『ダークオブザムーン』
『バーニング・バースデイ』
『きみの胸に青い薔薇を』
『菫宵の月 ―天使保護士―』
『偽魂師』
『砂漠の姫のレインコート』
『マイ・パラダイス・ロスト』
『雷獅子昇伝』
『神州夜話』
『アル・ルカンの龍』
『皇無き国の異邦人』
『獣の裔』
『女神の子どもたち』
『人形師ヴァルゴ ―ペルセポネの赤い石―』
『MANHOLE』
『Berserk Faith』
『わーきんぐなう ―司書精霊コトハの願い事―』
『岩の中の卵』
『走手』
『風蘭説夢』
『新世界遊戯』
『しるべはよく似た影の声』
『双月記』
『思い思われふりふられ ―The human's countdown―』
『やさしい闇の在る所』
『モノリスのサガ』
『終末には竜とお茶を』
『竜は嘘をついて盲目の商人と旅立った。』
『クロスキャスト・クレイジーロイヤル』
『吸血鬼Lは英雄か』
『《グースの森》だより』
『世直し鼬 雅寿丸』
『コルネーの法則 または望遠男物語』
『ミストの王 アムリタの娘』
『神と道化』
『亡国の花、異邦の剣』
『彼方の君へ』
『夢づたえ鎌倉異聞』
『大学士と黒い箱』
『ジルアサファーン』
『神様の宿る音』
『聖女へ捧げるミンネ』
『琥珀の夢』
『双子に生まれた王子と王女の物語』
『狂乱の帝国 ―Gott lieb' dich―』
『瓦礫の街で少女は歌う』
『不思議な月の輝く世界で』

過去のC★NOVELS大賞

BOC
茅田砂胡 プロジェクト
A-KOE

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