第二十六巻
谷崎潤一郎 著
晩年の日常と創作状況がわかる「日記」、新聞や雑誌のインタビューを編集した「記事」、妻松子が記録した文章など未発表資料を多数収載。充実の「年譜」、「著作索引」を含む最終巻。
2017/6/8 刊行
第二十二巻
谷崎潤一郎 著
死に至る限界まで妻の肉体にうちこむ夫を描いた問題作「鍵」、継母への憧れと夭折した生母への思慕から二人を意識の中で混同させてゆく主人公「夢の浮橋」など、円熟期の傑作を収載。
2017/5/9 刊行
第十二巻
谷崎潤一郎 著
「蘿洞先生」「友田と松永の話」「マンドリンを弾く男」「白日夢」「青い花」など、残酷でエロティックな印象を残す短篇を中心に、大正末から昭和初年に描かれた作品群を収載する。
2017/4/7 刊行
第二十三巻
谷崎潤一郎 著
老境に入った作家が周囲の人々や日本語のこと、幼き日の思い出や若き日の友人たち、東京のことなどを描いた随筆集『三つの場合』『当世鹿もどき』の二冊を中心に、幅広い文章を収載。
2017/3/9 刊行
第九巻
谷崎潤一郎 著
「愛すればこそ」「お国と五平」「本牧夜話」「愛なき人々」など、複雑な私生活を投影しつつ、倒錯した情痴の世界を描いた戯曲を中心に収載。ほかに随筆集「藝術一家言」を収めた。
2017/2/9 刊行
第八巻
谷崎潤一郎 著
谷崎が愛した震災前の浅草を舞台に、劇団員や画家、三文文士の群れと謎の美少女を描いた「鮫人」、藝術的分身譚「AとBの話」、幻の映画脚本「アマチユア倶楽部」などを収載。
2017/1/7 刊行
第二巻
谷崎潤一郎 著
あこがれの女性のために自らの死を願う少年を描いた問題作「恋を知る頃」、マゾヒストであることを表明し、実践におよんだ青年の快楽とむなしさの顛末記「饒太郎」などを収載する。
2016/12/8 刊行
第七巻
谷崎潤一郎 著
美貌の兄妹が思春期を境に世俗にまみれてゆく「女人神聖」、美食を極めた男達がたどり着いた悪夢「美食倶楽部」、グランギニョール風時代劇「恐怖時代」など、大正期の作品群を収載。
2016/11/9 刊行
第五巻
谷崎潤一郎 著
聖と俗とのはざまでゆれる少年を古典的題材のなかに描いた「二人の稚児」、映画のなかのグロテスクな悪夢「人面疽」、美女が暗躍する犯罪小説「白昼鬼語」など、大正時代の異色作。
2016/10/6 刊行
第二十五巻
谷崎潤一郎 著
学生時代に書いた「初期文章」、本音満載の「談話筆記」ほか、ながらく戦争中に焼失したと考えられていた重要資料「松の木影」を含む「創作ノート」など、未発表資料を多数収載する。
2016/9/8 刊行
第十六巻
谷崎潤一郎 著
敵の首級を洗い清める美女にみせられた少年――戦国時代に題材をとった伝奇ロマン「武州公秘話」、随想「恋愛及び色情」、若き日の回想録「青春物語」ほか、昭和初期の作品を収める。
2016/8/9 刊行
第三巻
谷崎潤一郎 著
驕慢な娘と奉公人の破滅的な道行き「お艶殺し」、悪女に恋いこがれて破滅していく男を描いた情痴小説「お才と巳之介」のほか、「金色の死」「神童」など、大正初期の人気作を収載。
2016/7/7 刊行
第十巻
谷崎潤一郎 著
大正時代の一時期、谷崎は映画という藝術表現に魅せられていた。映画、女優、白人女性といったイメージが奔流する「アベ・マリア」、映画台本「蛇性の婬」「雛祭の夜」などを収載。
2016/6/9 刊行
第十八巻
谷崎潤一郎 著
文豪が長年の経験から割り出した文章を書く心得「文章読本」、戦国時代に題材をとった「聞書抄」、心理コメディの傑作「猫と庄造と二人のをんな」ほか、昭和十年前後の作品を収載。
2016/5/9 刊行
第二十一巻
谷崎潤一郎 著
幼い滋幹は宮中深く権力者に囲われた母の許に通う。平安文学に材をとった母恋もの「少将滋幹の母」、江戸の面影を残す日本橋界隈で生まれ育った思い出を綴る「幼少時代」などを収載。
2016/4/7 刊行
第二十四巻
谷崎潤一郎 著
「不能ニナツテモ或ル種ノ性生活ハアルノダ―――」。性に執着する老人を戯画的に描き出した傑作長篇「瘋癲老人日記」、遺稿集となった「雪後庵夜話」など、最晩年の作品を収載する。
2016/3/10 刊行
第十五巻
谷崎潤一郎 著
本格的伝奇ロマン「乱菊物語」、高貴な女人へのあこがれと妄執を描く「盲目物語」、母恋と狐の民間伝承が交錯する「吉野葛」など、大衆文学から実験的作品まで、中期の傑作を収載。
2016/2/10 刊行
第十四巻
谷崎潤一郎 著
愛する女を複製した人形にのめりこむ男の痴態を描いた異色作「青塚氏の話」、離婚にふみきれない中年夫婦の一見おだやかな日常を描いた傑作「蓼喰ふ虫」等中期の幅広い作品を収載。
2016/1/10 刊行
第六巻
谷崎潤一郎 著
学校に格差を持ち込む少年達の話「小さな王国」、妻に殺意を抱く男の告白「呪はれた戯曲」、愛妾に踏まれながら死にたいと願う老人の哀話「富美子の足」など大正期の異色作を収載。
2015/12/10 刊行
第四巻
谷崎潤一郎 著
美貌と才智に恵まれた物憂げな貴公子が恋に落ちたのは、人魚でありました――。幻想譚「人魚の嘆き」から自伝的作品「異端者の悲しみ」まで、大正期に書かれた艶やかな作品を収載。
2015/11/10 刊行
第十一巻
谷崎潤一郎 著
美少女ナオミの若々しい肢体と奔放な魅力の虜となった譲治。女の魔性に跪く男の惑乱と陶酔を描いた「痴人の愛」、最初の妻千代をめぐる三角関係が反映した「神と人との間」を収載。
2015/10/10 刊行
第十七巻
谷崎潤一郎 著
美貌で盲目の春琴を師匠と慕い、過剰なまでに献身的に奉公する佐助の胸底にあるのは、被虐趣味か、純愛の極致か。代表作「春琴抄」のほか「蘆刈」「陰翳礼讃」など中期の傑作を収載。
2015/9/10 刊行
第十三巻
谷崎潤一郎 著
光子という美の奴隷となった柿内夫妻は、卍のように絡みあいながら破滅に向かう。官能のなかに心理的マゾヒズムを描いた傑作『卍(まんじ)』、友人芥川龍之介の死を悼んだ文章ほか。
2015/8/7 刊行
第二十巻
谷崎潤一郎 著
波乱に富んだ蒔岡家の麗しき四姉妹の物語も、雪子の婚約で大団円をむかえる(『細雪』下巻)。ほかに京都で暮らした日々を描いた「月と狂言師」、終戦日記である「疎開日記」のほか、雑纂を収める。解題ではひきつづき『細雪』の著者直筆原稿との丹念な校異を行った。
2015/7/10 刊行
第十九巻
谷崎潤一郎 著
戦時へと移りゆく昭和十年代の大阪船場を舞台に、上流家庭の美しい四姉妹の生き様を絢爛と描いた傑作、『細雪』上巻と中巻を収める。著者自筆原稿との丹念な校異もおこない、作品成立の背景を追った。
2015/6/10 刊行
第一巻
谷崎潤一郎 著
永井荷風に激賞され、華々しい文壇デビューを飾った第一作品集『刺青』を中心に、妖艶・鮮烈な初期短篇や、初長篇作品「羹」などを収めた。装幀ミルキィ・イソベ、装画山本タカト。
2015/5/10 刊行