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リズムの哲学ノート

山崎正和 著


人間にとって、リズムほど広く感じとられる現象は少ない。人がリズムと聞いて思い浮かべる現象は、見渡せば世界のすみずみに満ち満ちている。しかし、リズムという現象は従来の哲学にとってなじみにくく、説明のとりわけ困難なテーマである。近代哲学の成立以来、ほとんどすべての認識論は感覚や意識を認識の通路の位置に据えてきた。認識の能動性は主体の側にあって、感覚も意識も対象に働きかけ、積極的に対象を捉える作用だという理解が広く共有されてきた。しかし著者は、身体とリズムとの関係を考えたとき、身体がリズムにたいして受動的だという事実を指摘する。
本書は先人の優れた思索を批判的に継承しつつ、リズムの哲学は人間を超越する力があることを認める点で人間至上主義と明確な一線を画しているとし、本書を次のように結ぶ。「この哲学は近代の価値観が要求する人生の闘いに疲れ、ときに敗北感にひしがれた人に向かって、一陣の涼やかな風を吹かせることになるのではないだろうか」と。著者積年のテーマに挑んだ集大成の書。

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