先輩社員インタビュー 書籍編集局 中公新書編集部 小野 一雄先輩社員インタビュー 書籍編集局 中公新書編集部 小野 一雄

先輩社員インタビュー

書籍編集局 中公新書編集部小野 一雄

-編集者の仕事とはなんですか?

専門家と一般読者をつなぐ仕事・役割でしょうか。一般読者の代表として、知りたいこと、わからないことを本にするのが編集者ですから、読者が次に知りたいと思ったことが、ページをめくると書かれている本に仕上げるのが、ひとつの理想です。中公新書は1冊1冊十分に時間をかけて、考え抜いて作られたイメージがあったのですが、編集部に配属されてみると、通常業務時間の限られた範囲内で、このクオリティーの刊行物を生み出しているということに大変驚きました。当然ながら著者の力に負うところが大きいのですが、編集した先輩方の卓越した技量にただただすごいと感心したことを覚えています。私も先人たちのような編集者になるべく、自分を客観視して常に努力しなければと思います。

-中公新書の特徴を教えてください

編集部に配属された時、先輩の編集者に、中公新書は'百科事典の一項目'となるように作る、と教わりました。何かを知りたい、急に勉強しなくてはならない時に「最初の一冊」として手に取って読めば、必要にして十分な基礎知識を得ることができ、最新の状況がわかる本をめざす、ということです。

私が編集を担当したわけではないのですが、『応仁の乱』はまさにそれを実現している本だと思います。学校で習うので誰もが言葉は知っていますが、中身はよく覚えていない。そして学界内外で将来を嘱望されている若手研究者が執筆した。こうしたいろいろな要素が相まって大ベストセラーとなりました。

先ほどもお話しした、専門家と一般読者をつなぐ役割を果たす、という意識は他社の新書より強いのではないかと思います。大学などで研究に勤しんでいる専門家の最先端の知識を一般の読者に届けるべく、知りたいことやわからないことを伝える存在でありたいと考えています。

-編集業務を希望する就活生にメッセージをお願いします

出版業界だけではなく、いろいろな世界を見てから入って来てほしいと思います。出版以外の世界を知ることが、ゆくゆく強みになってくるし、編集者としてアンテナを広げて行く時に、バックボーンとしての知見がないと大事な情報に気付かない場合があります。

もう一点、 企業からの不採用通知のメールにはよく「残念ながらご縁がありませんでした」といった文言がありますが、 '縁'や'相性'は実際にあると思います。私の経験上、うまく進んだ会社の刊行物は、個人的に好きで読んでいた場合が多く、自然とその会社について研究が進んだ形になりました。中公新書だけでなく、他社の新書・単行本など、なるべくたくさんの本にふれた上で志望してほしいですね。

所属は2020年3月現在です