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発表!
フシギ体験手記傑作選

●隣で熟睡する彼に
のしかかる黒い影。
その異形の姿は、
島に伝わる妖怪か精霊か
(主婦・66歳)

●池の跡地に建つ家には
地縛霊がいる!
夜中のラップ音、うつろく幽霊に
悩まされた末に
(看護師・52歳)

●事故で麻痺の残る右足。
半ば諦めていた雨の日の朝、
ある奇跡の出会いが――
(会社員・38歳)

●このままだと捕らえられる!?
帰り道に目撃したUFOは
予想外の動きを見せた
(主婦・49歳)

異形のバケモノ、地縛霊、未確認飛行物体……不可解な存在を目にした時、あなたならどうしますか?読者から届いた、とっておきの体験談をご堪能あれ

読経のような
低い声が聞こえる

 ひょんなことから知り合った男と、最近まで同棲していた。
 初めは新婚生活のようで楽しかったのだ。だが、7歳年下のその男が、私のことを「姉さん」と呼びはじめるにいたって、彼の発する言葉がだんだんと耳障りになっていた。母親に甘やかされて育ったらしく、高級好みで外食が多く、隠れて煙草を吸い、外出時もすぐにタクシーを呼ぶので、徐々に毎月のやりくりに苦労するように。いつまでこんな生活が続くのかと思っていたのだが……。
 蒸し暑い夜のことだ。私はいくら熟睡していても、何かあるとすぐに起きてしまうたちである。そんな私が、夜中にある異変に気づいた。目を開けてみると、ベッドの隣で寝ている彼の胸元に、黒い影がのしかかっているではないか。私は何事が起こっているかもわからず、じっと息を殺していた。

(『婦人公論』2017年8月22日号より一部抜粋)

掲載号

婦人公論 2017年8月22日号(8月8日発売)
定価570円(本体価格528円)
表紙: 阿川佐和子

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