今道友信東京大学名誉教授によるニーチェ哲学への入門講義。
テキスト:ニーチェ『ツァラトゥストラ I・II』(中公クラシックス)
「すべての偉大な書物は常に新しい。ニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』の出版は19世紀の末であったが、そういう書物の一つとして21世紀の今ますます研究され、かつ一般読者も絶えない哲学的著作に数えられている。本講義ではまずその序説を読むことからはじめ、深渕のもたらす心の振幅を味わいながら最近の研究をもかえりみつつ、わたしのツァラトゥストラを掘り上げつつ、ニーチェの哲学を明らかにしたい。」(今道友信)
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0.ニーチェの生涯
1.『ツァラトゥストラはかく語りき ー 万人のためでかつ誰のためでもない一巻の書 ー』
2.第1部 序説
3.入山と下山(修行と宣布)
4.ユスティノスとの対比
神は死せり
5.人間の定義 人間とは乗り越えらるべきもの
動物と超人の間の一本の綱
6.示される末人の姿
一切を矮小化する末人が蚤のように飛び跳ねる
少量の毒と快い夢
7.ツァラトゥストラ個的没落
0.前回の講義の復習
1.ツァラトゥストラの言説
三様の変化 駱駝/獅子/小児
背後世界論者
新しい偶像
市場の蠅について/孤独の中に逃れよ
2.日本におけるニーチェ研究の歴史
3.ツァラトゥストラの言説2
自由な死について
贈り与える徳について
大いなる正午を君たちとともに祝うために
4.第2部 そして君たちのすべてがわたしを否定することができたとき
再び下降のとき
Keywords ニヒリズム/没落/重力の精/永劫回帰
0.前回の講義の復習
1.第2部
すべての神々は死んだ/再び入山 洞窟への回帰
神はひとつの憶測である/夜の歌
舞踏の歌と重力の精/自己超克/予言者
2.第3部
三度目の帰山/重力の精が姿を見せる
下降/没落/矮小化する徳
大いなる正午
3.第4部
第4部への恐怖
ニーチェと現代