NHK連続テレビ小説『半分、青い。』で“ゆるふわ”大学生・朝井正人役を演じた中村倫也さん。その独特な色気と存在感で人気急上昇中だ。映画『孤狼の血』では気性の激しい暴力団組員を巧みに演じるなど、役によって視聴者にまったく異なる印象を与える実力派だが、中村さん自身は一体どんな人なのか──。謎に包まれた内面に迫る
高校時代の後悔が役者の道につながって
子どもの頃は、まさか自分が役者になるなんて思ってもいませんでした。僕にとって、スクリーンやテレビは別世界。それでも芝居の道に進もうと決めたのは、高校時代のできごとが大きく影響しています。
僕は、サラリーマンの父、専業主婦の母、そして2歳上の兄というごく一般的な家庭で育ちました。絵に描いたような次男気質なので、幼い頃は、よく走り回り、よく怪我をし、よく泣き、甘やかされ……。そして親に怒られないよう、要領よく過ごす子どもだったと思います。(笑)
(『婦人公論』2018年9月25日号より一部抜粋)