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台湾侵攻7

C★NOVELS

台湾侵攻7
首都侵攻

大石英司 著

時を同じくして、土門率いる水機団と"サイレント・コア"部隊、そして人民解放軍の空挺兵が台湾に降り立った。戦闘の焦点は台北近郊、少年烈士団が詰める桃園国際空港エリアへ----!

カバー:安田忠幸
新書判/224ページ/定価:1100円(10%税込)
ISBN978-412-501458-6


たいわんしんこう7
しゅとしんこう


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コメント

 これを書いている時点で、実はまだアメリカの中間選挙の結果は出ていません。しかし結果は見えている。上下両院で共和党が多数を制しました。違っていたら、ここだけ削って貰いましょう(笑)。トランプは間もなく次の大統領選に出馬宣言することでしょう。全ては、ウクライナ侵略で西側のインフレを加速したプーチンのせいです。
 プーチンは、アメリカの大統領選に介入してかつてトランプを勝利させた。ロシアはウクライナに侵略して酷い負け戦を繰り広げているものの、結果としてアメリカ政治に介入して好きなように動かしたという意味では、またしても成功することになる。
 翻って極東では、習近平政権が御法度の三期目へと投入しました。ロシア軍は北海道に侵攻できるか? 無理です。ナンセンスです。ウ国戦争前の時点でもそんな戦力は無かったが、今は更に厳しい。事実上極東ロシア軍はいまやもぬけの殻です。
 では、ロシアによる北海道侵攻など120%絵空事だと断じて良いのか? 残念ながらそうではない。もしプーチンが、何かの弾みで「北海道はロシアに帰属すべきである!」と思い立ち、軍に命令したなら、ロシア軍は、それがどれだけナンセンスで不可能だろうと、作戦を立案して実行するでしょう。そういう意味では、戦争は避けられない。ロシア軍の侵攻はありうる。ただ、彼らの目標達成が極めて困難であるというだけの話です。
 他方、習近平の戦狼外交にも、ほとんど合理性はありません。いや全くないと言ってもよい。アメリカを警戒させ、台湾を警戒させ、日本においてですら、防衛費の大幅増を招こうとしている。逆に、その戦狼外交で中国が得たものは一つも無かった。俺強ぇー! という安っぽい自己満足のみです。なのに中国はそれを止めようとしない。
 たとえば、コロナでの過度なロックダウン政策もそうです。それがほとんど意味をなさなかったことは、西側各国のロックダウンが証明しているにもかかわらず、中国は止めようとしない。
 人も国家も合理的に行動しようとする。しかし、自由に意見が表明できるわれわれ西側先進国ですら、たびたび政治は合理的な思考を捨て、民意という不合理な扇情に屈することがある。ましてや、それが全体主義国家、独裁国家ならどうなるのか? 普段、合理的な行動をモットーとしているわれわれには、そもそも何が、合理的な顔を装い、呆れるほど非合理な行動が惹起されるのか、想像にも及ばないのかも知れない。そしてそれが起こった時には、もう対処の術もないのである。

〔大石英司/2022年11月〕

BOC
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