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オルタナ日本 下

C★NOVELS

オルタナ日本 下
日本存亡を賭けて

大石英司 著

シンクという物理現象と未知の感染症が地球を蝕む。だがその中、中国軍が、日本の誇る国際リニアコライダー「響」の占領を目論んで攻めてきた。土門康平陸軍中将らはそれを排除できるのか?

カバー:安田忠幸
刊行日:2020/7/21
新書判/208ページ/定価:本体1000円(税別)
ISBN978-412-501417-3


おるたなにっぽん げ
にっぽんそんぼうをかけて


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コメント

 われわれは今、「こんなはずではなかった」宇宙で暮らしています。「宇宙」という表現は大げさだろうと思われるかもしれませんが、ひとりの人間にとって、「世間」であるとか「半径1.5メートルの幸せ」とかは、イコール「全宇宙」と同義語です。なぜならわれわれの手が届く宇宙は、せいぜい半径1.5メートルであり、月の裏側ではないから。月どころか、大気圏から脱出して無重力の世界に辿り着けたのは、ごく一握りのエリートのみです。
 挙げ句に、世界はさらに狭くなり、このコロナ禍の中では、隣国どころか、迂闊に隣の県にすら行き辛い雰囲気になった。
 人間、うっかり長生きしてしまうと、まず起こらないだろう出来事に遭遇してしまいます。まさかこの21世紀に、全労働者や全ての子供たちに、自宅待機を強いるような疫病が流行るなんていったい誰が想像したでしょうか。
 私の中では、この2020年に起こったことは、単なるインフォデミック(Infodemic)、情報拡散によるパニックであり、人類の生存を左右するような疫病とはほど遠い代物であるとの認識は揺らぎません。
 しかし思うのは、こういう災難を経験して世界は変わるのだろうか? という疑問です。日本はハンコ社会を捨て去ることが出来るのか? 米中デカップリング(切り離し)が取りざたされていますが、私には絵空事にしか思えない。
 アメリカは中国を罵りつつも、中国からいくら金を引き出せるかしか念頭にない。これから深刻な不況に見舞われることになる欧州が頼るのは、やっぱり中国でしょう。
 日本にとって大事なことは、この騒ぎが収まったら、すみやかに中国からのインバウンドを回復して地方経済を回すことです。
 もし、マルチバース宇宙が存在して、そこにもパラレル・ワールドの日本やアメリカ、中国が存在するとしたら、われわれがいま生きているこの世界は、松竹梅のどの辺りなのだろうか。少なくとも、松ではなさそうだけど。

〔大石英司/2020年7月〕

BOC
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