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消滅世界 下

C★NOVELS

消滅世界 下

大石英司 著

長野での住民消失事件を解決したサイレント・コアの土門だが、気づくと記憶喪失になっていた。更に他のメンバーも、各地にちりぢりになり「違う」生活を営んでいるようで?

カバー:安田忠幸
刊行日:2018/6/21
新書判/248ページ/定価:本体900円(税別)
ISBN978-412-501389-3


しょうめつせかい げ



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コメント

 この歳になって自分の人生を振り返ると、自分がなりたかった人間と、それとは別に、たぶんこうなっていただろう人生というのがあります。私は教職にあった父の姿を見ていて、職員室の人間関係のあまりの複雑さに、こんな仕事は自分には絶対無理だと思って育ちました。同時に愛国少年でもあった私は、どこかの理系学部に入って、自衛隊が装備するミサイル開発者になりたいと思っていました。でも幸か不幸か、その両者になることはなく、私の今があります。
 私はたぶん、普通の人生を歩けたとしても、教師の資質は無かったし、数学は一番苦手な科目だったので、ミサイル開発者も無理だったことでしょう。ではどんな商売に就いていたのかと考えると、難しい思考になります。サラリーマンが向いているとも思えないので、どこかの出版社で編集者になっていたとも思えない。仮に新聞記者になっていたとしても、日常の取材活動にうんざりして、さっさと辞表を叩きつけていたことでしょう。
 なりたかった自分になれないことはみんなわかっている。ではその他に、なれたかも知れない自分のアナザーライフを想像するのも意外に難しいものです。
 同様なことは、国家にも言えます。ここには、合成の誤謬という壮大な罠も潜んでいます。国民みんながよかれと思って行動して辿り着いた結果が最悪を招いたという歴史を、われわれは山ほど知っています。
 この四半世紀の日本の不況にしてもそうです。その時々は、それしか無いと信じた結果が、この泥沼の不況と、止められない少子化社会を招いてしまった。
 さて21世紀も早20年が過ぎようとしています。この世紀は、このまま中国が世界の覇権を握り、日米は衰退するだけで終わるのか? 最期まで見届けることなく去るわれわれの世代は、幸せなのかもしれません。

〔大石英司/2018年6月〕

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