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アメリカ陥落4

C★NOVELS

アメリカ陥落4
東太平洋の荒波

大石英司 著

空港での激闘から一夜、LA市内では連続殺人犯の追跡捜査が新たな展開を迎えていた。その頃、シアトル沖では、ついに中国の東征艦隊と海上自衛隊第四護衛隊群が激突しようとしていた----。

カバー:安田忠幸
刊行日:2024/2/21
新書判/216ページ/定価:1210(10%税込)
ISBN978-412-501476-0


あめりかかんらく4
ひがしたいへいようのあらなみ


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コメント

 正月元日の能登地方での大震災被害、その翌日の羽田での大事故と、この1年の成り行きを悲観させる災難で明けた2024年です。大震災に関して、今回興味深い出来事が生じたので指摘しておきます。
 震災現場から悲惨な光景が流れたことで、自衛隊は何をやっているんだ! という声が上がり、一部の新聞もそれに乗りました。一方で、ヘリは何処にでも着陸できない、という声も上がった。
 面白いことに、「ヘリは何処にでも着陸できない、自衛隊は万能ではない」、と今回説いて回ったのは、いわゆるネトウヨ、普段はイケイケどんどんな態度を取る人々で、ヘリはそこに降りられる! 政府は支援を出し惜しみしている、と訴えたのは、革新勢力の皆様でした。
 現実はどうか? ヘリが降りられる降りられないの問題の前に、まず運用や兵站のハードルから、それらの支援を十分なだけ出せる体制が無かったのが事実です。もちろん、どんな災害にも反省点はあり、改善すべき点はあります。
 大災害の前に、国民はある種の災害ストレスに陥り、過激な文言で政府や当事者を非難することがあります。しかし私は、今回起こった革新勢力の政府批判を目撃して、ある種の危うさを感じました。
 政府は万能ではない。それどころか欠陥だらけです。国民は日々、それを改めるべく批判し続けなければならない。しかし、繰り返しますが、政府は万能ではない。とりわけ、巨大な自然災害に対してはほぼ無力です。台風を消せないし、夏場の温度をたった一度も下げることは出来ないし、豪雪を溶かせるわけでもない。ましてや数百年に一度の大地震にまともに対応出来るはずもない。われわれに出来ることは、次の震災に備えることのみです。これは、誰が政権の座にあろうが同じことです。
 政府に万能であることを求める人々がアメリカにもいる。それは、トランプ支持者であり、トランプ自身です。あれもこれもトランプ政権なら解決できる、自分なら解決できると豪語する。しかし実は、アメリカでも民主共和両党の主張の差は僅かです。そこにいるのは、サイレント・マジョリティである両党の穏健派と、ノイジー・マイノリティにすぎない、両党の過激派です。両党の政策は、それら過激派に引っ張られて民衆の支持を失い、トランプが生まれた。トランプ政権は分裂分断の結果であり、始まりではありません。
 私は、彼らの、「ヘリは降りられた!」の雄叫びを聞きつつ、日本の世論が、SNSというコップで掻き混ぜられ、アメリカ化しつつあることを危惧しています。

〔大石英司/2024年2月〕

BOC
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