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大統領奪還指令1

C★NOVELS

大統領奪還指令1
同盟国撤退

大石英司 著

大統領選後の混乱から内戦状態に陥ったアメリカ。正規軍の反乱に、同盟国軍が撤退していくなか、"サイレント・コア"の取るべき道は----。己の信義と正義が激突する、衝撃のシリーズ開幕!

カバー:安田忠幸
新書判/224ページ/定価:1265円(10%税込)
ISBN978-412-501487-6


だいとうりょうだっかんしれい1
どうめいこくてったい


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コメント

 トランプ政権が誕生するわけです。恐怖ですね。前シリーズが予言したような大統領選挙結果を巡ってのシビル・ウォーにならずに済んだのは幸いですが、アメリカではすでに、トランプ政権誕生に抗議する大規模なデモが始まっています。
 このデモは、恐らく、トランプの在任中にこそ激しくなるでしょう。米社会は、大統領選挙という大きなハードルを越えたのみです。
 普通の大統領なら、選挙が終われば、直ちに国民和合を説き、昨日までの敵に向かって両手を広げるものです。民主主義国家では、それがどこでも普通に起こる。ところがトランプは違う。彼らの支持者たちも違う。この対立、アメリカ社会の分断は、実はまだ始まったばかりです。

 そして世界に目を向けると、ウクライナは見捨てられ、米中関係は更に悪化し、イスラエルのみアメリカはコミットし続け、世界は更に混沌とすることでしょう。
 未曾有の犠牲を払って得た第二次世界大戦後の長き世界平和は遂に終わり、私たちはまた混沌の海へと放り出される。
 北朝鮮は、核兵器の量産を着々と進めるばかりか、自国民をウクライナの戦場に送り込むことで、ロシアという強力な後ろ盾を得て、軍備をさらに整えていく。
 中国は、自国経済の混乱でかつての日本化の入り口にあるが、中国経済の弱体化は、世界経済や日本にとって、果たして歓迎すべきことなのか? 世界から中国というプレイヤーの影が薄まっていることは、アメリカの退場と重ねて考えるとどういうことなのか?
 欧州では、ドイツが、「欧州の病人」時代へ没落しようとしている。フランスは政局不安に陥り、イギリスもEU離脱のショックが癒えない。欧州の政治は混迷し、NATOやEUをリードするトップがいない。日本の政治もようやく一強支配が終わり、今や世界からは、完全にリーダーシップが消えつつある。
 G7サミットが何処かで開かれる時、トランプは当然中央に立ち続けるだろうが、彼の隣は、各国の指導者たちが「どうぞ! どうぞ!」と譲り合うことになる。世界の誰もが、トランプ以外の指導者の顔も名前も知らない時代がやってくる。
 そして、そこにいない人物たち、プーチンと習近平、ひょっとしたら金正恩までもが睨みを利かす時代が来るとしたら?

〔大石英司2024年11月〕

BOC
茅田砂胡 プロジェクト
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