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和田裕弘 著
兄秀吉を天下人に押し上げた功労者、豊臣秀長。本能寺の変後、山崎・賤ヶ岳の両合戦に従軍して覇権確立に貢献し、四国・九州平定戦で大軍勢を指揮する。大功により紀伊・和泉・大和を拝領。郡山城を居城とし、大和大納言と呼ばれた。忠実無比の補佐役というイメージだが、それにとどまらぬ秀吉の「名代」であり、後継たり得る実力者でもあった。諸大名の信望厚く、豊臣政権を支えながらも志半ばで病没した五十余年の生涯。