統計と実証研究は何を語るか
木村光彦 著
1910年から1945年まで、帝国日本の植民地となった朝鮮。その統治は、政治的には弾圧、経済的には搾取・貧困化という言葉で語られてきた。日本による統治に多くの問題があったことは確かである。だが、それは果たして「収奪」一色だったのか。その後の韓国の発展、北朝鮮の社会主義による国家建設と?がりはないのか――。本書は、論点を経済に絞り、実証主義に徹し、日本統治時代の朝鮮の実態と変容を描く。
2018/4/19 刊行
秀吉・家康・政宗の外交戦略
平川新 著
15世紀以来、スペインやポルトガルはキリスト教布教と一体化した「世界征服事業」を展開。16世紀にはアジアに勢力を広げた。本書は史料を通じて、戦国日本とヨーロッパ列強による虚々実々の駆け引きを描きだす。豊臣秀吉はなぜ朝鮮に出兵したのか、徳川家康はなぜ鎖国へ転じたのか、伊達政宗が遣欧使節を送った狙いとは。そして日本が植民地化されなかった理由は――。日本史と世界史の接点に着目し、数々の謎を解明する。
2018/4/19 刊行
わたしと世間
加藤秀俊 著
一五〇年前に充てた安易な訳語のせいで、抽象的で理解しにくい「社会」と「社会学」。だが、社会とは私たちを取りまく身近な世間のことにほかならない。本書では、集団、コミュニケーション、組織、自我などのキーワードを切り口に、世の中の仕組みをよりよく知るこの学問の本質、方法を述べる。半世紀以上にわたり研究を続けてきた碩学による社会学入門にして、知的好奇心を持ちつづけ、人生を楽しむためのヒント。
2018/4/19 刊行