2018 08/29
編集部だより

『日本史の論点』――2500点記念作にして初の「中公新書編集部編」

2018年8月、おかげさまで中公新書は2500点を迎えました。1962年11月に桑原武夫編『日本の名著』はじめ5冊で創刊して以来、約56年を経ての到達です。ご愛読いただいた皆さまに御礼申し上げます。

通巻番号2500の記念作品が、中公新書編集部編『日本史の論点――邪馬台国から象徴天皇制まで』です。

倉本一宏・国際日本文化研究センター教授(古代)、今谷明・帝京大学特任教授(中世)、大石学・東京学芸大学教授(近世)、清水唯一朗・慶應義塾大学教授(近代)、宮城大蔵・上智大学教授(現代)という強力メンバーを執筆陣に迎え、「邪馬台国はどこにあったのか」「応仁の乱は画期なのか」「江戸時代の首都は京都か、東京か」「明治維新は革命なのか」「田中角栄は名宰相か」――といった興味をそそられる29の論点について、解説してもらいました。

巻末にはブックリスト「日本史をつかむ百冊」を掲載。5人の著者による各時代の推薦書は一見の価値ありです。一部書店では、本書にあわせたフェアも開催。まだまだ暑いですが、読書の秋に向けて歴史書を探しに出かけてはいかがでしょう。

ちなみに中公新書の歴史のなかで、「中公新書編集部編」は初の試みです。日本史で好評を博してきた中公新書の編集部員たちの熱い思いが詰まった本書。書店店頭で見かけた際は、ぜひ手に取ってみてください!(田)

*執筆陣の方々は中公新書で力作を発表されています。倉本一宏先生は『蘇我氏―古代豪族の興亡』『藤原氏―権力中枢の一族』、今谷明先生は『室町の王権』、大石学先生は『新選組』、清水唯一朗先生は『近代日本の官僚』、宮城大蔵先生は『現代日本外交史』。こちらもあわせてどうぞ。