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徳川宗賢 著
相手の出身地も知らずに「シアサッテに会おう」などと約束するのは危険であろう。西日本と東日本では、その意味内容が同じでない。このようなことばの地域差を分布図に読み取る方法は、柳田国男の『蝸牛考』にはじまる。以来、約半世紀の空白時代を経て、国立国語研究所の行なった全国的な言語調査の成果『日本言語地図』(全六巻)の中から代表的な五〇枚を選び出して略図化し、そこに投影されたことばの生成・発展・衰滅を明らかにする。