第18回 社会研究とリベラル・デモクラシー③――「どうにか切り抜ける」ために
そもそもわれわれが研究対象とする人間社会は、どのような原理で成り立っているのだろうか。人間社会の成立やその秩序の起源として、近代の社会思想には大まかに分けると二つの考え方があった…[続きはこちら]
2021/01/15
そもそもわれわれが研究対象とする人間社会は、どのような原理で成り立っているのだろうか。人間社会の成立やその秩序の起源として、近代の社会思想には大まかに分けると二つの考え方があった…[続きはこちら]
2021/01/15
マーシャルの『経済学原理』(Principles of Economics、初版 1890年)は、アダム・スミスの『国富論』(初版 1776年)と並ぶ経済学の最も重要な著作である…[続きはこちら]
2020/12/08
前回、社会研究が常に無色透明な、中立的な目的と手法で問題を解析できると考えてはならないと指摘した。この点をもう少し具体的に考えてみよう。研究に取り組む過程で起こる価値判断について…[続きはこちら]
2020/11/09
デイヴィッドが取り上げた例は、タイプライターのキーボードの文字配列(現代のパソコンも同じ配列)がなぜ今のかたちに、どのような経緯で確定したのかという問いであった。このキーボードの…[続きはこちら]
2020/10/20
これまで見てきた日本の雇用の歴史の事例は次のことを教えてくれる。社会現象について一般化された命題、例えば、「日本は終身雇用の国である」「日本の労働者は企業への忠誠心が強い」といっ…[続きはこちら]
2020/09/18
事物や状況を理解するには、その経緯や歴史を知らねばならないとしばしば言われる。何故か。ある事物が(個人、社会制度はもちろん、慣習も)現在そのような仕方で在ることは、過去の無数の出…[続きはこちら]
2020/08/21
すでに指摘したように、経済だけでなく一般に社会現象について考察する場合、行動主体の意図とその行動がもたらす結果を分けて考えなければならない。政府の経済政策が、その意図とは異なる帰…[続きはこちら]
2020/07/10
言うまでもなく、事実と、それが「事実」だと信じられたことは異なる。石橋湛山が先の論考で「思惑」と呼んだのは、(事実かどうかを精査することなく)事実だと信じることを指している。信念…[続きはこちら]
2020/06/30
一般に自然科学に分類される学問では、研究の対象は「こころ」を持たない。もちろん、精神医学、人類学、動物行動学、霊長類研究などの領域では、対象は「こころ」を持ち、「こころ」によって…[続きはこちら]
2020/05/15
社会研究は、現実を正確に把握して様々な変数の間の因果関係や相互依存関係を剔出することを目的とすることが多い。因果関係を検出し、それに対して対策(政策)を考え、現状を改善することが…[続きはこちら]
2020/04/14
これまで述べてきたような、学問における認識の性格の相違にとどまらず、そもそも人間の物事の理解や納得のしかた自体に、因果的な説明を求める本源的な性向があることは否めない。人間には「…[続きはこちら]
2020/03/11
経済理論と経済政策は区別しなければならない。理論が示す「原因と結果」という因果的推論に、われわれの考えは容易に囚われてしまう。その理論を根拠に政策を提言して実行する場合、根底にあ…[続きはこちら]
2020/02/17
われわれがほとんど無意識に受け入れている「素朴な歴史観」、「演繹論理のみで理解しようとする姿勢」を反省するためには、それぞれの国や地域の経済発展の形態を比較研究することがきわめて…[続きはこちら]
2020/01/14
前回引用した習近平・中国国家主席の言葉、「保護主義は自らを暗い室内に閉じ込めるようなもので、風雨に打たれるのを避けることができるようだが、陽光と大気からも隔絶されることになる。貿…[続きはこちら]
2019/12/10
理論と一口に言っても、社会研究の分野にはさまざまな種類とレベルの理論がある。いかなる根拠でもって、そしてどれほどの時間軸で経済社会の動きを見通そうとしているかにより、その理論の信…[続きはこちら]
2019/11/15
自然科学と社会研究の間には違いがいくつか存在する。もちろん、これら二つの分野の間に明確な境界線が引かれるわけではない。たとえば霊長類の研究(primatology)などは、猿やゴ…[続きはこちら]
2019/09/25
統計数字の問題に入る前に、社会研究で用いられる「概念(concept)」について触れておきたい。哲学の認識論の問題には深入りできないが、われわれが観察の対象を認識する場合、実は目…[続きはこちら]
2019/09/10
この連載の目的は、社会の経済構造やその動き方、そこから生まれるさまざまな問題の改善や解決を考える者は、何を知っておかねばならないかを示すことにある。研究や調査分析と言われる活動に…[続きはこちら]
2019/07/31