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佐伯順子 著
遊女とはかつて・性・を・聖なるもの・として生き、神々とともに遊んだ女たちであった。本書は従来の遊女史の枠を越え、万葉集、謡曲、梁塵秘抄から御伽草子、近松、西鶴、荷風、吉行淳之介に至るまで、文学に現われた遊女像の系譜を辿りつつ、文化を育んだ・遊び・の姿を明らかにする。ホイジンガの遊戯論に示唆され、比較文学の手法を駆使して試みられた遊女論であるとともに、新しい文化論、女性論への展望を拓く意欲作。