ホーム > 中公新書 > 中世の風景(下)
阿部謹也/網野善彦/石井進/樺山紘一 著
長い緩慢な時の流れを想わせる中世は、日本にとってもヨーロッパにとっても、うねりのような大転換にあたっていたことがしだいに明らかにされてゆく。また人の心の内側でも、新旧の壮大な葛藤がくりひろげられていた時代だといってもよい。下巻では、歴史学に聴覚の世界を導入した「音と時」、徳政を待望する庶民の意識を掘り起す「売買・所有と法・裁判」ほか、「農業」「家」「自由」「異端」がテーマとなる。