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宮尾登美子 著
土佐随一の芸妓房子が初めて知った恋心ゆえに、華やかな人生舞台から倖薄い、哀れな末路をたどる悲愴な若き生涯を描く感動の長篇。〈解説〉磯田光一
1979/09/10 刊行

徳川宗賢 著
相手の出身地も知らずに「シアサッテに会おう」などと約束するのは危険であろう。西日本と東日本では、その意味内容が同じでない。このようなことばの地域差を分布図に読み取る方法は、柳田国男の『蝸牛考』にはじまる。以来、約半世紀の空白時代を経て、国立国語研究所の行なった全国的な言語調査の成果『日本言語地図』(全六巻)の中から代表的な五〇枚を選び出して略図化し、そこに投影されたことばの生成・発展・衰滅を明らかにする。
1979/03/22 刊行

中世ヨーロッパの庶民生活
阿部謹也 著
かつて社会にとって最も神聖な儀式であった「処刑」は、十二、三世紀を境にして、〝名誉をもたない〟刑吏の仕事に変っていった。職業としての刑吏が出現し、彼らは民衆から蔑視され、日常生活においても厳しい差別をうけた。都市の成立とツンフトの結成、それにともなう新しい人間関係の展開、その中で刑罰観はどう変化していったか。刑罰観の変遷と刑吏差別の根源を追究する中で、庶民生活の実態を明らかにし、民衆意識の深層に迫る。
1978/10/23 刊行

精神療法を通してみた影
山中康裕 著
一歩家を出ると一言も口をきかない太郎君、不登校を続ける庭子さん、自分の母親が母親と分からなくなった霧子さん、執拗な心気症から自殺まではかった誠君......。ごく当り前の小学生・中学生を辛い危うい淵に追いやった原因は何か。「箱庭療法」はじめ、イメージの世界で彼らととことんつきあうことを通じその心の治療に取組んできた著者が、一つ一つのケースを如実に描きだし、親が、教師が忘れてはならないことを愛情をこめて説く。
1978/09/21 刊行

白川静 著
漢字の伝統は、中国では字形を正す正字の学として、わが国ではその訓義を通じて漢字を国語化する問題として存在した。中国が正字を捨て、わが国で訓義的使用を多く廃するのは、それぞれの伝統の否定に連なる。また、両国の文字改革にみる漢字の意味体系の否定は、その字形学的知識の欠如に基づく。甲骨・金文に精通する著者が、このような現状認識から、漢字本来の造字法やその構造原理に即しつつ、漢字の基本的諸問題を考察する。
1978/04/21 刊行

東アジア世界の中で
岡田英弘 著
本書は中国の史料を基礎に、確実な事実を積み重ねて、日本をとりまく国際情勢を把握し、東アジア全体の民族の興亡と政治の動態、大陸から日本にまで及んだ壮大な商業ルートを明らかにし、華僑の来日とその背景、卑弥呼の王権がどのような状況で成り立ちえたかなど、意外なドラマを展開する。大きな流れを踏まえた視点で『日本書紀』の伝承に新たな光をあてて日本古代史の謎に大胆な解釈を加え、日本民族と国家の誕生過程を描く。
1977/10/22 刊行

大石慎三郎 著
小説・映画・演劇が作りあげた江戸時代のイメージは、歴史学の研究成果と合致しないものが少なくない。また膨大な史料や事実の中で、全体像を見失った歴史書もある。あるいは、近代社会が前の近世社会をことさら古く見せようとした傾向もなくはない。本書は、二五〇年あまり内外ともに戦争のなかった時代、しかも今日の一般庶民大衆の歴史が直接始まった時代の全体的特徴を、捉え直す。江戸時代イメージを一新する通史である。
1977/08/25 刊行

敗者の明治維新
佐々木克 著
戊辰戦争に勝利することによって薩長討幕派は明治政権の主体となりえた。だが幕藩制国家にかわる統一国家の構想は討幕派だけがもっていたのではない。徳川慶喜、榎本武揚、河井継之助、そして会津、庄内および奥羽越列藩同盟も自ら描いた国家像があった。彼らは「朝敵」とされながらも何故に、何を求めて戦い、敗北したのか。敗者に負わされたマイナスの遺産はなにか。敗者の側に分析の視座を置いて戊辰戦争に新たな照明をあてる。
1977/01/25 刊行

娘が学んだシュタイナー学校
子安美知子 著
学者夫妻がミュンヘンに留学して、娘さんを入学させた学校のユニークな教育――〝詰め込み〟をさけて授業を進めて行き、落第もさせないし、能力による選別もやらない。しかし十二年間の一貫教育のあとでは、 実力が身についている。 「エポック授業」「オイリュトミー」など子どもの能力発達に適した方法も……。日本の教育が直面している難問題を解決している学校を、娘の生活を通して母親が綴る。毎日出版文化賞受賞。
1975/12/20 刊行

探究の技法
加藤秀俊 著
取材の立場とは積極的・主体的に情報を使う立場のことである。そのためには氾濫する情報を受けるだけの立場ではなくて、まず何よりも問題意識をもつ必要がある。取材したいテーマをきめて目的を達成するまでにどうしたらよいか。本書は著者の体験をふまえて、図書館の利用法から索引の使い方、見出し読みの効用、さらにはもの知りに聞く方法からその作法、あるいは自分の眼で現地をたしかめる取材旅行にいたるまでを説き明かす。
1975/10/25 刊行

松本清張 著
一夜のうちに大量殺人を犯す「闇に駆ける猟銃」、継子の娘を殺し連れ子と「肉鍋を食う女」など、人間の異常に挑む、恐怖の物語集。〈解説〉権田萬治
1975/02/10 刊行

松本清張 著
貞淑な人妻の胸を吹き抜けた突風。日常性の中にひそむ陥穽―。小説技巧と人間洞察の深さが生む著者の思い出深い初期短篇傑作集。〈解説〉三好行雄
1974/03/10 刊行

近代小説62篇
小田切進 著
二葉亭四迷の・浮雲・に発するといわれる、日本の近代・現代文学の長い歴史のなかから、名作・佳品六十二篇を選び、各作品の原文を生かしつつ梗概をたどり、あわせて鑑賞のための解説と批評を附す。大学、読書サークル、季節大学等における、著者の豊富な経験から生れた、高校生や大学生はじめ文学愛好家のための名作への案内。日本近代文学館理事長でもある、最適の著者に編まれた本書は、初めて文学に接する人々の恰好の文学入門でもある。
1974/02/25 刊行

会田雄次 著
ビルマ英軍収容所に強制労働の日々を送った歴史家の鋭利な観察と筆。西欧観を一変させ、今日の日本人論ブームを誘発させた名著。〈解説〉村上兵衛
1973/11/10 刊行

川端康成 著
京都を舞台に、日本画家上野音子、その若い弟子けい子、作家大木年雄の綾なす愛の色模様。哀しさの極みに開く官能美の長篇名作。〈解説〉山本健吉
1973/08/10 刊行