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背水篇
富樫倫太郎 著
「九州で竹の花が咲いた」という奇妙な噂を耳にした吉左衛門は、自分の目で稲の様子を確かめるべく、西国へ旅に出る。そこで見たものは――。やがて訪れる享保の大飢饉をめぐる米相場の乱高下は、吉左衛門にとって大きなビジネスチャンスとなるか、破滅をもたらすか、人生最大の決断が待ち受ける。