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詩から法律まで、論理的に正しく理解する
伊藤氏貴 著
あふれる情報の中で時間に追われ、なおかつプレゼン能力が重視される昨今、読むという行為が疎かになっていないだろうか。本来、書き手の意図を正しく汲み取れて、初めて議論や思索は成り立つのに。本書は解釈学、構造主義、ナラトロジーなど、西欧で発展した読む技法を紹介。詩、小説から評論、法律まで多様なテクストを例示し、技法を応用して読み解く。より深い読解力を身につけたい読者のための、実践的な入門書。はじめに 「読めたつもり」の危うさ序 章 「読解力の教室」開講の目的と意義読解力とは何か/さまざまなレベルの暗黙知/暗黙知を自覚する/前提としての文化的コンテクスト/日本語と「論理」/西洋で発展した読む技法/速読・多読は役に立つのか/文学はむしろ実用的第一講 自己解体としての読書 〈地平の融合〉-- 村上陽一郎「自己の解体と変革」を読む「読む」意義はどのように変容してきたか/地平の融合/評論の基本構造/結論を先に押さえる/村上陽一郎「自己の解体と変革」を読む/文章から骨組みを抜き出す/「喜ばしき学問」とは/まとめと発展第二講 論理は書き手の意図を探るために 〈法的解釈〉-- 日本国憲法を読む法解釈の理論はなぜ役立つのか/法令用語ならではの特徴/法令の「及び」「並びに」「かつ」はどう違うのか/法体系の構造化/文理解釈と論理解釈/論理解釈の種類/同性婚に関する法廷の憲法解釈/まとめと発展第三講 読みの可能性を広げる〈精読・注釈〉--岡倉天心『茶の本』を読む「馬鹿」は罵倒のことばなのか/注釈をつけながら読む/1 文彩(レトリック)/2 アイロニー/3 引用/4 時代状況/5 土地の刻印/まとめと発展第四講 同じテーマや同じ書き手を比較する〈テクストの横断〉-- 佐藤春夫「愚者の死」と与謝野鉄幹「誠之助の死」を読むテクスト論の現在/同じテーマをめぐるテクスト1 「愚者の死」/同じテーマをめぐるテクスト2「誠之助の死」/伝記的読解/書き手の意図に辿りつくために/同じ書き手によるテクスト1「レーダーホーゼン」/同じ書き手によるテクスト2「風の歌を聴け」/まとめと発展第五講 作者や歴史を超える思想〈構造主義〉--芥川龍之介「蜜柑」と梶井基次郎「檸檬」を読むソシュールの一般言語学/構造主義と文学/小説の構造=筋/共通構造を抽出する/「構造」の意義/色彩の物語としての「蜜柑」/「蜜柑」に秘められた複雑な構造/「檸檬」の文学性/まとめと発展第六講 語っている/聴いているのは誰?〈ナラトロジー〉--芥川龍之介「藪の中」を読むナラトロジーとは何か/1 時間/2 叙法/3 態/オースティンの言語行為論/芥川最大の「問題」作/比較断章法 藪の中の論点整理/解消されない齟齬/ナラトロジー 藪の中へ/「藪の中」のリアリズム/傍証としての言語行為論/傍証としての伝記的読解/まとめと発展第七講 味読のための堂々めぐり〈解釈学的循環〉--神吉拓郎「ブラックバス」を読む 「循環」と呼ばれる理由/なぜ繰り返し読む必要があるのか/深く読むために通る道/神吉拓郎「ブラックバス」を読む/「ブラックバス」のミステリ構造/タイトルの意味/まとめと発展最終講 声なき声に耳を澄ます--宇野邦一『反歴史論』を読む難解なテクストに挑戦する/中島敦「文字禍」の注釈/問題を正確に捉える/主張を先取りする/歴史と歴史学/歴史と記憶/闘争の場としての歴史学/歴史と自由/ナポレオンをめぐって/歴史の喜びと苦しみと重さと/まとめと発展おわり
2025/11/20 刊行

帰属、愛国、排外主義の正体
中井遼 著
民族や国民をめぐる心の働きを強め、再生産するナショナリズム。帰属意識、愛国心、排外意識の三つの顔をもつ。世界で猛威をふるう排外主義・右派躍進の正体とされるが、なぜ同胞愛は憎悪に変わるのか。なぜ民族紛争は再燃するのか。経済不安との関係とは。本書は国民国家誕生からの歴史を一望し、豊富な事例をふまえナショナリズムがいつ生まれ、社会に浸透し、私達の心を動かすかの全容を描く。俗説を覆し、本質に迫る。【目次】まえがき第1章 ナショナリズムとは何か 議論の概観1 出現 ネーションはいつからあるのか 近代の社会現象 多様化し日常化するナショナリズム2 定義言葉の由来 「生まれ」 ①政治の意識として ②政治運動のイデオロギーとして 日常的なナショナリズム 3 源泉①近代主義 ②民族象徴主義 ③政治や権力闘争 4 分類「良いナショナリズム」と「悪いナショナリズム」? ナショナリズムとパトリオティズム 5 まとめ――プラスでもマイナスでもなく第2章 ナショナリズムを構成しているもの1 三つの意識2 三つの意識の背景社会学/政治学/心理学 着目点の違い 諸意識の実態 世界各国の実態 意識は時間とともに変わる 3 意識間の相互連関愛国心と排外意識はいつ結びつくの? 個人的差異より社会的文脈が重要? グローバル化の効果? 国のメンバーシップの性格? 4 まとめ――ナショナリズムの多次元性第3章 何が帰属意識を強めるのか1 ネーションへの帰属意識地域主義との関係 複数のアイデンティティ2 近代化と帰属意識の高まり学校教育、鉄道 出版・印刷の普及 軍隊 3 現代文化と帰属意識スポーツの祭典 FIFAワールドカップ アフリカのサッカー選手権 ラグビーワールドカップ4 帰属意識を高める政治5 まとめ第4章 何が愛国心とプライドを強めるのか1 愛国心の多義性・多様性愛国心をどう捉えているか 愛国心の国際比較 2 経済格差との関係格差と貧困 政府の陽動 3 政治的動員・選挙との関係選挙と動員4 国際環境の影響グローバル化の影響 国際紛争と脅威 5 文化表象としての音楽イベント音楽の力 国歌と祭典 6 まとめ第5章 何が排外意識と優越感情を強めるのか1 経済不安よりは向社会性?経済的な脅威 集団的な脅威 外国人比率の効果 2 政治状況と排外主義ホモナショナリズム/フェモナショナリズム3 隠れた反移民感情文脈によって異なる「望ましい回答」4 国際政治の影響外交的緊張5 まとめ第6章 政治・経済への効果1 公共財の分配福祉への効果 多民族国家は不利なのか 2 シンボル操作の効果国土・国旗という象徴と寄付 党派的分断を癒す 3 民主的な規範と政治信頼民主主義を促すか 社会的な信頼と負担4 経済や資源の開発資源ナショナリズム エコ・ナショナリズム/グリーン・ナショナリズム5 まとめ――ナショナリズムの政治経済的効用?第7章 暴力・紛争への効果1 ナショナリズムと内戦貧困と格差 政治的排除の回避 連邦制や選挙制度への効果2 ナショナリズムと少数派の弾圧暴力と流血が生まれる理由 東欧でのホロコースト 3 ナショナリズムと国家間戦争国民国家と戦争の波 失地回復運動 言説枠組みの影響4 ファシズムとセクシュアリティ5 まとめ――ナショナリズムと暴力終 章 ナショナリズムの実態を見る1 何がわかっていて、何がこれからわかるのか2 政治をめぐる意識の一つとして3 おわりにあとがき注記一覧 / 参考文献・出典
2025/11/20 刊行

勝目梓 著
59歳の小説家・片山が出会ったのは、21歳のホステス・千穂子だった。二人は恋愛関係となるが、千穂子の若く奔放な肉体を前に、片山は激しい嫉妬と自身の老いに煩悶する…やがて二人の関係が、静かな諦念とおだやかな愛情に落着するまでの13年に及ぶ愛の軌跡を、冷静に見つめ綴った自伝的作品。
2025/11/20 刊行

島﨑今日子 著
2023年4月8日に87歳で死去した作家、富岡多惠子の評伝。54年をともに暮らした夫、現代美術家・菅木志雄へのインタビューを中心に、文学者や編集者など、親交の深かった関係者へ取材。上野千鶴子が「戦後文学史の中で唯一無二の存在」とする作家の生涯を描く。【富岡多惠子】1935年大阪市生まれ。詩人の小野十三郎の影響を受けて詩を書き始め、58年詩集『返礼』で史上最年少、女性初のH氏賞を受賞。その後、小説を手掛け、73年『冥途の家族』で女流文学賞、97年『ひべるにあ島紀行』で野間文芸賞。鋭い批評眼と文学性を持った評論も評価が高く、94年「中勘助の恋」で読売文学賞、2001年「釋迢空ノート」で毎日出版文化賞、05年「西鶴の感情」で伊藤整文学賞、大佛次郎賞。92年刊行の上野千鶴子、小倉千加子との共著『男流文学論』はフェミニズム批評の先駆けとして大きな話題となった。【菅木志雄】1944年岩手県生まれ。68年に初の個展を開催、以来、数多くの展覧会で発表を続ける。「もの派」を代表するアーティスト。2012年ロサンゼルスの「太陽へのレクイエム:もの派の美術」へ参加、再評価の機運が高まった。同年ニューヨーク近代美術館で開催された「Tokyo 1955-1970: A New Avant-Garde」に参加。16年にはイタリア・ミラノで大規模個展「Situations」が開催され、17年ヴェネチア・ビエンナーレ「VIVA ARTE VIVA」にも参加。08年、栃木県那須塩原市に菅の作品を常時展示するスペース「菅木志雄 倉庫美術館」が開館した。16年、毎日芸術賞受賞。【池田満寿夫】1934年旧満州国生まれ。画家・版画家・挿絵画家・彫刻家・陶芸家・作家・映画監督など、芸術家として多彩に活躍。50年代後半から版画家として東京やパリなど各地のビエンナーレで入賞。65年ニューヨーク近代美術館で個展を開催、翌年ヴェネチア・ビエンナーレで国際大賞受賞。77年『エーゲ海に捧ぐ』で芥川賞。97年3月8日死去。
2025/11/20 刊行

保坂祐希 著
尽くしてきた義母に、金を盗んだと疑われた冬美。都内にいくつもビルを所有するが、孤独な茉莉。そして、ある事情から船内で働き続けている早苗。65歳の女性3人が、辛い日常を忘れるため乗り込んだ豪華客船。偶然生まれた友情は、残りの人生の希望となっていく――。「私たち、色々不幸はあるけれど、3年後、船の上で再会しましょうね」豪華客船×文学、誕生!
2025/11/20 刊行

敗戦からコロナ後まで
安岡健一 著
アジア・太平洋戦争による壊滅から経済大国化し、不動の国際的地位を築いたものの、「失われた30年」で低迷する日本。豊かにはなったが、所得や地域間の格差、世界の〝最先端?を行く高齢化、少子化など「課題先進国」とも呼ばれる。本書は、この戦後日本の軌跡を描く。特に東アジアとの関係、都市と農村、家族とジェンダーといった、大きく変貌した関係性に着目。マクロとミクロの両面から激動の80年を描いた日本現代史。
2025/11/20 刊行

No.1626[体の毒を出して、免疫力を上げよう]
婦人公論編集部 編
「表紙(上沼恵美子)」「〈特集〉体の毒を出して、免疫力を上げよう」「秋吉久美子×瀬戸佳子 簡単薬膳でめぐりのよい体をつくるには」「村井理子 更年期障害かと思っていたら、まさかの心臓病でした」「ダイアモンド☆ユカイ 子どもの存在が俺を健康オタクに変えた」「〈第2特集〉脳活おりがみレッスン」「堺雅人 『生きてるね』と思ってもらえる芝居がしたい」「ソン・ジュンギ 一番のリフレッシュ法は、次の現場について考えること」など※『宝塚 すみれ色の未来へ 宙組』は掲載されておりません。※電子版では、紙の雑誌と内容が一部異なる場合や、掲載されないページや特別付録が含まれない場合がございます。※本雑誌はカラーページを含みます。お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。
2025/11/14 刊行

中央公論編集部 編
反知性主義、反エリート、外国人排斥、リベラルな施策への反発……。世界でポピュリズムの嵐が吹き荒れ、「知の権威」と見なされる大学は厳しい状況に置かれている。このような時代に大学の果たすべき役割とは何か。(『中央公論』2025年12月号の電子化)……………第139巻 第12号DECEMBER 2025 CONTENTS……………== 特集 ==ポピュリズム時代の大学◆〔対談〕「知のダイバーシティ」の舞台として知への不信が広がる時代と大学の使命▼苅谷剛彦×吉見俊哉◆大衆から遊離した「リベラルの巣窟」への圧迫トランプ政権の猛攻に怯むアメリカのアカデミズム▼筒井清輝◆ドイツにおけるポピュリズムと大学――体制派・反体制派の知的競争▼今野 元◆女子枠、限定公募……あるべき制度改革はジェンダーの視座から捉える大学経営の課題▼横山広美◆ルポ・中国人留学生たちのリアル――内向き化するコミュニティ▼中島 恵◆実在しない参考文献、知らぬ間の「盗作」……学生の生成AI利用にどう向き合うべきか▼桜井政成◆危機をチャンスに日本の大学は絶対に強くなれる▼神田眞人=======【時評2025】●いま政治評論になにが可能か▼境家史郎●伊藤隆敏教授とも論争した「安いニッポン」の真因▼渡辺 努●新型出生前検査による「責任の個人化」防止を▼河合香織== 特集 ==高市新政権と自民党◆自民党、長期優位の秘密と限界――政権交代なき政治モデルからの脱却を▼野中尚人◆「連立政権合意書」を読み解く求められる経済政策の新時代▼飯田泰之◆公明党への思い、新総裁への期待連立政権の心得は何か▼大島理森== 特集 ==なぜいま「地経学」なのか◆〔対談〕経済安全保障の「ゴッドファーザー」に聞く政治家は夢想し、工程表を作れ▼甘利 明×細谷雄一◆〔対談〕経済が武器化した時代日本企業に必要な「不可欠性」とは▼鈴木 純×鈴木一人◆〔対談〕前統合幕僚長が語る安全保障環境、七つの大変化▼吉田圭秀×神保 謙=======◆中国流の国際秩序に対する日本の針路「米国のいる世界」と「米国のいない世界」▼佐橋 亮◆〔対談〕「見捨てられた人々」論を再検討する本当の就職氷河期世代の話をしよう▼海老原嗣生×近藤絢子◆大阪万博「予約争奪戦」に思うすべてが商品化され「攻略」を競う社会の限界▼藤田直哉【シリーズ昭和100年】●生誕100年、没後55年の「海と夕焼」世界で再発見される三島由紀夫とその政治性▼井上隆史《好評連載》●皇室のお宝拝見【最終回」《聖徳太子二王子像》▼本郷和人●炎上するまくら【第108回】終わらない歌▼立川吉笑《連載小説》●ジウ The Next【第7回】▼誉田哲也
2025/11/10 刊行

とくながけい 作・絵
【書店員が選ぶ絵本新人賞2025大賞&絵本専門士賞ダブル受賞作】身近で見慣れたあれこれが、覗いてびっくり、まさかの中身! 自由でユニークなアイデア、水彩や色鉛筆を組み合わせたノスタルジックなタッチと巧みな構図で 、読む者にページをめくる楽しみと新たな視点を与えてくれる絵本です。
2025/11/07 刊行

辻邦生短篇選集 Lumiere
辻邦生 著/堀江敏幸 編
老境の弁護士、詩人、すれ違いを感じる男女――それでもなお「今ここに在ること」のすばらしさを照らす光に満ちた八篇を、著者への深い敬愛を込めて編者が選ぶ。生誕一〇〇年記念。全二巻。
2025/11/07 刊行

宮崎市定 著
【中公学芸ライブラリー】「歴史学なるものは本来世界史たるべきものである」という信念のもと、東洋史の泰斗・宮崎市定が、古代中国から西アジア、日本までを縦横に論じた。補編3篇を追加し、待望の復刊。
2025/11/07 刊行

弘兼憲史 著
「島耕作シリーズ」作者待望の人生エッセイ最新刊 人生後半、楽しみの詰まった時間をポジティブに味わい、幸せを感じるための実践的ヒントは、じつは映画に隠れていた。弘兼流・人生訓が満載! ・「中高年は人と比べてはダメ」・「諦めて次へ、が近道」・「幸せは自分が決めていい」・「大人の恋愛ルールとは」・「新しきを温ねて故きを知る」・「世界共通、一流の10カ条とは」……
2025/11/07 刊行

きもち次第で何があっても大丈夫
和田秀樹 著
高齢者専門の精神科医として、多くの患者やその家族と向き合ってきた著者・和田秀樹氏が、自らも60代半ばを迎えたいまだからこそ、心理学を学んできた精神科医として、今を生きる同年代として、「喪失感」という大きなテーマを、現代風に捉え直しました。相談事例を多く交えながら、さまざまな喪失感とどう向き合い、どう乗り越えていくかの具体的なヒントを紹介。あなたの喪失感や不安をやわらげ、前向きな気づきを与える処方箋のような一冊。
2025/11/07 刊行

時代を超える「妖怪」の魅力
朝里樹 著
水木しげると京極夏彦。長年にわたって師弟関係にも似た交流を持っていた稀代の妖怪作家2人は、どのような妖怪観を持っていたのか。そして彼らが描いた妖怪はどこがどう異なり、何が共通しているのか。二大作家の表現を比較検討することで、私たちにとっての「妖怪」とは何かを探る。
2025/11/07 刊行

鈴木裕貴 著
原爆が落とされるかもしれなかった、小倉、新潟、横浜、京都。この史実は、どのようにして発掘され、受け止められ、継承されてきたか。日米双方の史資料にもとづく空襲記録運動や自治体史編纂、あるいは環境運動、文学・映画等も含め、足元の郷土を知ることから原爆への想像力は始まった。47都道府県の被団協に注目し、広島・長崎以外の被爆問題も考える。戦後世代は、どうすれば戦争に当事者意識を持てるのか。投下候補地からヒントを探る。
2025/11/07 刊行