ホーム > 中公新書ラクレ > 吉村昭の人生作法
谷口桂子 著
『戦艦武蔵』『破獄』などの作品で知られる作家・吉村昭は、公私ともに独自のスタイルを貫いた。「一流料亭より縄のれんの小料理屋を好む」が、「取材のためのタクシー代には糸目をつけない」。「執筆以外の雑事は避けたい」一方で、「世話になった遠方の床屋に半日かけて通う」。合理的だが義理人情に厚く、最期の時まで自らの決断にこだわった人生哲学を、日常・仕事・家庭・余暇・人生の五つの場面ごとに、吉村自身の言葉によって浮き彫りにする。