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井上寿一 著
矢部貞治は政治に直接コミットした最初の研究者の一人だ。ヒトラーが台頭する欧米に留学し政治の大きな変革を目撃した矢部は、東大法学部の政治学講座を担いつつ近衛文麿のブレーンとして昭和研究会に参加。現実政治での実践を試み、国内・国際新体制を立案する。敗戦後は拓大総長や憲法調査会などの政府委員を歴任しつつ、またメディアを通し政治の変革を求め続けた。本書は矢部の生涯を通し、日本における政治と知識人との関係を描く。