2021 02/15
中公新書の60年

1965年の中公新書

『太平洋戦争 (上)・(下)』民族の興廃を賭け、250万の尊い人命を失って敗れた太平洋戦争は、日本人にとってなんであったか。単なる回想や懴悔の対象であってよいであろうか。そのために著者は、何よりも戦争をして戦争を語らせようと努めて5年の歳月を費やし、国内資料の渉猟はもちろん、アメリカへ調査に渡り、南洋諸島、東南アジア各国の旧戦場を隈なく訪ね、相戦った双方の資料を突き合わせて戦争の赤裸な姿を再現する。第20回毎日出版文化賞受賞作。

児島襄(こじま・のぼる)1927-2001。戦史研究家・作家。元共同通信社記者

この年のできごと1月 英国のウィンストン・チャーチル元首相死去
2月 米軍機が北ベトナムの爆撃を開始
6月 日韓基本条約調印
8月 佐藤栄作、首相として戦後初の沖縄訪問
10月 朝永振一郎、ノーベル物理学賞受賞
11月 いざなぎ景気はじまる

この年のラインナップ奈良本辰也著『高杉晋作』
永井道雄著『日本の大学』
会田雄次著『敗者の条件』
坂本藤良著『利潤への挑戦』
日野原重明著『人間ドック』
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森浩一著『古墳の発掘』
前嶋信次著『アラビアの医術』
比嘉幹郎著『沖縄』
懸田克躬著『病的性格』
池田敬正著『坂本龍馬』
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上田正昭著『帰化人』
萬成博著『ビジネス・エリート』
島崎敏樹著『現代人の心』
門脇禎二著『采女』
中根美宝子著『疎開学童の日記』
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牟田口義郎著『石油に浮かぶ国』
高橋正衛著『二・二六事件』
金光昭著『赤電話・青電話』
市村真一著『世界のなかの日本経済』
埴原和郎著『骨を読む』
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旗田巍著『元冦』
島田俊彦著『関東軍』
宇田川竜男著『ネズミ』
長谷川鑛平著『本と校正』
児島襄著『太平洋戦争(上)』
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入谷敏男著『ことばの心理学』
田中彰著『幕末の長州』
別枝達夫著『キャプテン・キッド』
藤野保著『徳川幕閣』
長守善著『マルク・フラン・ポンド』