2021 03/01
中公新書の60年

1967年の中公新書

『法と社会 新しい法学入門』社会においては個人の行動を規制し、秩序を維持していくことが不可欠であるが、これは主として「社会化」および「社会統制」という過程を通じて行なわれる。本書は、法を社会統制のための特殊な技術とみる立場からその社会的機能を論じ、法と他の文化領域――言語、神話、宗教、道徳などとの関係を明らかにする。古代社会や未開社会における社会秩序の問題にも考慮がはらわれており、従来の書とはやや異なった法学入門である。

碧海純一(あおみ・じゅんいち)1924-2013。法学者。東京大学名誉教授

この年のできごと1月 アメリカンフットボールの優勝決定戦、第1回スーパーボウルが開催
2月 現在も発行されている50円、100円硬貨の流通が開始
3月 大相撲春場所、高見山が外国人で初めて十両昇進
8月 公害対策基本法公布
10月 キューバの革命家チェ・ゲバラ死去
同月 吉田茂死去

この年のラインナップ中山伊知郎 著『物価について』
矢内原伊作著『サルトル』
碧海純一著『法と社会』
尾崎盛光著『就職』
石田英一郎著『マヤ文明』
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駿河敬次郎著『小児外科』
野田一夫著『財閥』
戸頃重基著『鎌倉佛教』
海原峻著『フランス人民戦線』
湯川秀樹・梅棹忠夫著『人間にとって科学とはなにか』
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臼井勝美著『日中戦争』
梅原猛著『地獄の思想』
茂在寅男著『航海術』
川喜田二郎著『発想法』
吉田実著『現代の中国』
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村松剛著『ジャンヌ・ダルク』
林周二著『数学再入門 Ⅰ』
中村雄二郎著『哲学入門』
石井良助著『吉原』
町田茂著『素粒子』
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菊地昌典著『ロシア革命』
秀村欣二著『ネロ』
佐伯彰一著『文学的アメリカ』
朝山新一著『性教育』
江上波夫著『騎馬民族国家』
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小松左京著『未来の思想』