日米首脳会談政治指導者たちと同盟の70年
山口航 著
日本の「参勤交代」「物乞い」とまで当初揶揄された日米首脳会談。経済面での日本の台頭、米国の翳りから、貿易摩擦や安全保障問題を抱える関係、2国間を超えた国際社会でのパートナーへと変貌。他国と比しても会談頻度は増している。トップ同士の対話や人間関係は、何を生み、創ってきたか――。本書は、米国14人、日本28人の首脳による約150回に及ぶ会談を追い、70年以上にわたる日米関係を政治指導者を通して描く。
目次
- まえがき
- 序 章 首脳会談とは何か―重層的な拡がり
- 第1章 「参勤交代」の時代―日米安保体制の成立
- 1 幕開け―吉田とトルーマン、アイゼンハワー
- 2 「日米新時代」と安保改定―岸とアイゼンハワー
- 3 「イコール・パートナーシップ」― 池田とケネディ、ジョンソン
- 4 沖縄返還と「密約」― 佐藤とジョンソン、ニクソン
- 第2章 首脳会談の定例化―冷戦と負担分担
- 1 大統領初来日とサミット体制―田中・三木とニクソン、フォード
- 2 ガイドラインと「同盟関係」―福田・大平・伊東・鈴木とカーター、レーガン
- 3 「ロン・ヤス」関係―中曽根とレーガン
- 4 昭和のおわりと冷戦の黄昏―竹下・宇野とレーガン、ブッシュ
- 第3章 同盟の漂流と再定義―ポスト冷戦と日米摩擦
- 1 「湾岸戦争のトラウマ」―海部とブッシュ
- 2 通訳不要の首相―宮澤とブッシュ、クリントン
- 3 北朝鮮核危機と経済摩擦―細川・村山とクリントン
- 第4章 蜜月と短期政権―「戦時の同盟」
- 1 アフガニスタン戦争とイラク戦争―小泉とブッシュ
- 2 不安定な日本政治―安倍・福田・麻生とブッシュ、オバマ
- 3 対等性の模索―鳩山・菅・野田とオバマ
- 第5章 安定政権の登場―自由で開かれた国際秩序を求めて
- 1 「希望の日米同盟」―安倍とオバマ
- 2 揺らぐ国際秩序―安倍とトランプ
- 3 「ハブ」としての日米首脳会談へ―菅・岸田とバイデン
- 終 章 変化する首脳会談と日米同盟
- あとがき
- 付 録 日米首脳会談一覧(1951~2024年)
書誌データ
- 初版刊行日2024/12/23
- 判型新書判
- ページ数384ページ
- 定価1276円(10%税込)
- ISBNコードISBN978-4-12-102834-1
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