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ラフカディオ・ヘルン
田部隆次 著
「日本人以上に日本を知り、愛した」と言われる小泉八雲。ギリシヤで生まれ、アイルランド、イギリス、フランス、アメリカ、仏領マルティニークを経て来日。横浜、松江、熊本、神戸、東京を巡り、54歳で没したその全生涯を、直弟子が綴る伝記の決定版。来日後、結婚して家族を持ち、日本の文化の真髄にふれて『知られぬ日本の面影』『怪談』『心』など数々の著作を紡ぎ出した姿が浮かび上がる。著者は小泉家の協力のもと、国内外の資料を蒐集して本書を完成させた。坪内逍遙、西田幾多郎らの序文、八雲夫人・小泉節子(セツ)の追懐談「思い出の記」を収録。巻末に年譜と索引を付す。〈解説〉池田雅之
2025/03/24 刊行

柴田勝家 著
秘すれば、花なり――。そう微笑んだ彼女は、美しかった。この世のものではあり得ぬほどに。「パパの死体を捨てるの、手伝ってくれない?」2021年、コロナ禍の新宿トーヨコ。茨城を飛び出したジローは、キャイコと名乗る少女と出会い死体遺棄に協力する。キャイコはなぜ父親を殺したのか、そしてジローはなぜ彼女を救ったのか?その答えは、遠い昔に失われたはずの能曲「金色姫」に秘められていた。足利、豊臣、徳川。時代を超えて権力者を魅了したその舞が令和の新宿に顕現するとき、約500年にわたる祈りの物語が収束する。気鋭のSF作家による、能楽×サスペンス×百合クロニクル、開幕!
2025/03/24 刊行

夢野久作歌集
夢野久作 著
何故に草の芽生えは光りを慕ひ心の芽生えは闇を恋ふのかわが胸に邪悪の森あり時折りに啄木鳥の来てたゝきやまずも***故郷・福岡で、のちに代表作となる幻魔怪奇探偵小説『ドグラ・マグラ』を執筆する合間――夢野久作が手帳に綴り、雑誌に発表した短歌連作「猟奇歌」。発表以来、独自の言語感覚で静かに読者を魅了し続けてきたその本篇と、関連作品を初めて一冊にした文庫オリジナル。〈巻末エッセイ〉寺山修司【目次】猟奇歌[巻末資料]日記よりナンセンス(随筆)夢野久作の死と猟奇歌――吸血夢想男「猟奇歌からくり」夢野久作という疑問符――寺山修司
2025/03/24 刊行

藤沢周平への旅
後藤正治 著
私は長く、藤沢作品の一読者であったが、別段、作品がそのときどきの人生的テーマに解を与えてくれたことはない。教訓的作品として読んだこともない。覚えてきたのは、静謐な物語と文体が体内の深い部分に触れてくる感触である。空洞をふさいでくれるごときものを覚える折もあった。癒されていたのかもしれない。(本文より) 歳月が持つ哀しみ、自分なりの小さな矜持、人生への情熱、権力の抗しがたい美味と虚しさ、喪失感――時代(歴史)小説を舞台に、静謐な文体で人の世の「普遍」を描き続けた作家、藤沢周平。ノンフィクションの名手が、その人と作品の魅力に迫る。
2025/03/24 刊行

鼓動した9つの物語
山田敦郎/矢野陽一朗/グラムコパーパス研究班 著
多くの企業がブランド戦略に取り入れている「パーパス」。実際の現場では、どう作られ、浸透されているのか。その実例を紹介する。
2025/03/24 刊行

浅海伸夫 著
憲政史上、最も長く続いた安倍内閣とは何であったのか……。安倍内閣の政局運営をはじめ、経済や外交・安全保障政策、国会対策、皇室問題などへの対応から醜聞の実態まで、政権内部で何が起きていたのか、その軌跡を丹念に追った一冊。本書は、安倍元首相の死去後に刊行され、社会現象になった『安倍晋三回顧録』と対になる史録編である。『安倍晋三回顧録』とともに常に手元に置きたい完全保存版として刊行する。
2025/03/24 刊行

田中小実昌 著
田中小実昌 生誕100年記念刊行『ポロポロ』から『アメン父』へ――。幼少期、従軍、復員ののち東大哲学科入学。米軍基地のアルバイトで暮らし、翻訳家、小説家となって後も、コミさんは哲学に関心を持ち続けた。映画館への途中で、バスの旅で。カバンに忍ばせた文庫本に、文句と注釈をつけながらも読み続ける。そんな日々が、いつしか「小説」となる……。「哲学」「宗教」「小説」の三位一体のかんけいの謎を追究し、著者晩年の代表的シリーズとなった「哲学小説」を初集成(全三巻)。第Ⅲ巻は「カント通りまで百メートル」(1982)から「LAにいるのかな」(1997)まで、単行本未収録作品14篇をまとめる。〈解説〉佐々木敦[全巻構成]第Ⅰ巻 『カント節』『モナドは窓がない』(全11篇所収)/巻末対談:柄谷行人/平岡篤頼/井上忠第Ⅱ巻 『なやまない』『ないものの存在』(全10篇所収)/巻末対談:池内紀+堀江敏幸/保坂和志+石川忠司第Ⅲ巻 単行本未収録作品集(全14篇所収)/解説:佐々木敦
2025/03/24 刊行

井戸川射子 著
私たちの声はよく似ているのでどれも混ざる、来年も私たちは五人でいるだろう――。母の再婚で「姉」になったハルア、恋愛に打ち込みたいスポーツ少女ナノパ、ルッキズムに囚われるダユカ、「空気の読めなさ」を自覚するシイシイ、家計のためバイトに明け暮れるウガトワ。高校二年生の仲良し五人組。同じ時を過ごしていても、見据える景色が同じとは限らない。芥川賞作家が描く、澄みわたる青春群像劇!
2025/03/24 刊行

筆蝕の美学
石川九楊 著
書は紙と筆と墨の芸術である。墨跡には深度・速度・角度と力が秘められている。書の美は草書体に萌芽し、楷書体とその基本運筆「三折法」の成立により完成したが、そこには石と紙の争闘史があった。筆と紙の接点に生じる力(筆蝕)こそ書の美の核心で、文字でなく言葉を書くところに書の価値はある。甲骨文から前衛書道までを読み解き、書の表現を歴史的、構造的に解明したロングセラーに、新章「現代の作家の書」を収録。■本書の目次増補版発刊にあたってはじめに序章 書はどのようなものと考えられてきたか「書は美術ならず」論争/「書は文字の美的工夫」/「書は文字の美術」/「書は線の美」/「書は人なり」/その他の書論/従来の書論を超えて/書は筆跡、書字跡である/書は肉筆である第一章 書は筆蝕の芸術である―書の美はどのような構造で成立するか肉筆と筆蝕/筆蝕とは何か/書は「深度」の芸術である/書は「速度」の芸術である/書は「角度」の芸術である/深度と速度と角度のからみ合い/書は「力」の芸術である/構成第二章 書は紙・筆・墨の芸術である―書の美の価値はなぜ生じるのか紙・筆・墨の前史/抽象的表現空間、「白紙」の発見/抽象的刻具、毛筆の発見/楷書体の成立/抽象的刻り跡、墨の発見/紙が石に勝利する条件/草書体、行書体、楷書体/三折法の逆襲/つながる草書、狂草/顔真卿「顔勤礼碑」の意味/黄庭堅「李太白憶旧遊詩巻」の革命/書の芸術性の根拠第三章 書は言葉の芸術である―書は何を表現するのか書は漢字文明圏の芸術である/日本の書と中国の書/日本の書と背景/書は文学である第四章 書は現在の芸術でありうるだろうか―書の再生について書の近代/現代の書/近代詩文書/伝統書道の変貌/素人の書/書の再生第五章 現代の作家の書戦後の書の語られ方/作家たちの書をどう見るか/岡本かの子の書/川端康成の書/松本清張の書/三島由紀夫の書/中上健次の書あとがき増補版あとがき図版出典
2025/03/24 刊行

最高裁の圧力、人事、報酬、言えない本音
井上薫 著
司法修習生時代から最高裁の「洗礼」を受けます。「上」にそれとなく判決の方向性を指示されます。最高裁に逆らい、見せしめに飛ばされた裁判官もいます。そのうえ、裁判官が俗物だから、冤罪はなくならないのです。本書は元判事の著者が「裁判官の独立」がいかに脅かされやすいのか、そして、裁判官がいかに俗物であるかを明らかにします。袴田事件のようなとんでもない冤罪事件が起きるのはなぜなのか。その淵源を直視します。
2025/03/24 刊行

姫賊 僑燐伝
矢野隆 著
匣(はこ)に刻まれた一字は己の運命。その字に従うか、刃向かうか――。少女は国を「盗」み、世界の命運を一変させる。新時代の王道中華ファンタジー、ここに開幕。大陸の中央に巨大な匣「源匣(げんこう)」がそびえるその国は、代々、真族(しんぞく)と呼ばれる者たちが治めていた。人々はみな生まれた時に、小さな匣を与えられる。小匣は決して開くことはなく、ただ一つの文字が刻まれているのみである。だが、この一字こそが己の運命であり、時には持ち主に不可思議な力を与えるという。大陸一の港町・顎港(がくこう)の路地裏で育った少女僑燐(きょうりん)は、四人の兄妹と共に育ての親を殺め、彼が頭目を務めていた盗賊団を乗っ取った。僑燐の持つ一字は、「盗」。姫賊(きぞく)・僑燐の名が国中に知れ渡るとき、歴史がうねりを上げて動き始める。構想10年、物語年表は1000年分。謎に満ちた巨大な物語の渦に巻き込まれる!
2025/03/24 刊行

田辺聖子 著/島本理生 編
「感傷旅行」で芥川賞を受賞して以来、四十余年にわたって恋愛小説の名手として数多くの読者を虜にしてきた田辺聖子。数百もの作品群の中から、時を経てなお色褪せない短編とエッセイを、作家・島本理生が選ぶ。女の人生における様々な局面、一期一会の瞬間に生じる心の機微を色鮮やかに描き出した、今こそ読んでほしい贅沢な傑作選。
2025/03/24 刊行

兵隊小説集Ⅰ
梅崎春生 著
自身の戦争体験を通して人間心理を追求し、鋭敏な感性で作品に昇華した梅崎春生。戦後派を代表する著者の戦争を描いた主要作品を収める小説集(全二巻)。第Ⅰ巻は、敗戦直後に書き上げた出世作「桜島」、芸術選奨文部大臣賞受賞作「狂い凧」を含む十七篇と、関連エッセイを収める。〈解説〉真鍋元之/日和聡子目次桜 島水兵帽の話万 吉蟹年 齢眼鏡の話埋 葬崖ある失踪演習旅行山伏兵長生 活無名颱風上里班長歯赤い駱駝狂い凧巻末エッセイ『桜島』あとがき『桜島』のこと八年振りに訪ねる――桜島『桜島』――「気宇壮大」なあとがき 解説Ⅰ 真鍋元之解説Ⅱ
2025/03/24 刊行

日々のあれこれ
金井美恵子 著
網膜剥離の手術の後、目の疲れと視力の低下で、読書にも原稿執筆にも支障が出る毎日。世の中は、新型インフルエンザ流行に伴うマスク不足、サッカーW杯の日本チームに対する過剰な期待と熱狂で喧しい……。あの時起こった出来事と、その時の世の中の空気を、的確な文章でとらえ、大きいことだけでなく、ささやかだけれども見逃せない事象を批評する伝説の名エッセイ! 初文庫化を含む完結編。〈解説〉小山田浩子
2025/03/24 刊行

村田喜代子 著
昨日までそばにいた夫は一体どこに行ってしまったのだろう……。夫を亡くしたばかりの美土里は、彼の忘れ物をきっかけに、同じ境遇の三人の女性と知り合い……。「未亡人倶楽部」の四人が過ごした一年を描く傑作長編。
2025/03/24 刊行