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中公新書ラクレ

老いを愛づる

生命誌からのメッセージ

中村桂子 著

白髪を染めるのをやめてみた。庭掃除もほどほどに。大谷翔平君や藤井聡太君にときめく――自然体で暮らせば、年をとるのも悪くない。人間も生きものだから、自然の摂理に素直になろう。ただ気掛かりなのは、環境、感染症、戦争、競争社会等々。そこで、老い方上手な先達(フーテンの寅さんから、アフガニスタンに尽くした中村哲医師まで)に、次世代への「いのちのバトン」のつなぎ方を学ぶ。生命誌のレジェンドがつづる人生哲学。

目次
はじめに
1章 老いを愛づるヒント――あの人たちの、あの言葉から
「そんな時代もあったねといつか話せる日が来るわ」――中島みゆきさん、好きです
〝これでいいのだ〟でいく――バカボンのパパを見習って
「キリがありませんから」と「生まれてきてよかったな」――フーテンの寅さん
「もしもどうしても欲しいもンがあったら、自分で工夫してつくっていくンです。つくるのがどうしても面倒くさかったら、それはたいして欲しくないってことです」――次は五郎さんです
2章 孫を愛づる――これからの世代への不安と希望
「私は、これほど自分の子どもをかわいがる人々を見たことがない」――イザベラ・バード
○か×かで答えなさいとばかり言われてる――ある中学生の言葉
コラム1 核兵器をつくってしまった「ホモ・サピエンス」
コラム2 生きものはみんな仲間
競争ばかりしていてはつまらない――二人の「孫」に学ぶ
なぜあなたたちは私たちにするなということをしているのですか――スウェーデンとカナダの女の子
「学問したら何の役に立つんだろう」――『たそがれ清兵衛』より
3章 老い方上手な人たち――バトンをつなぐということ
尊敬する先達 志村ふくみさんの言葉
「私は貧しいのではありません。質素なのです」――ムヒカ大統領
コラム3 弱いからこそみごとに生きる
コラム4 生きものはムダが大切
「年取った人にも、その人なりの発見が必ずある」(『どんな小さなものでもみつめていると宇宙につながっている――詩人まど・みちお100歳の言葉』)
4章 大地に足を着けて生きよう
生命誌からのメッセージ
「みんなが爆弾なんかつくらないできれいな花火ばかりつくっていたらきっと戦争なんて起きなかったんだな」――山下清
「永遠平和のために」カント/「武器ではなく水を送りたい」中村哲
自然界にゴミはない
いのちは のちのいのちへ/のちのちのいのちへと/かけられた願いのはたらきに/生かさるる――緒方正人
人間は生きものであり、自然の一部
おわりに

書誌データ

  • 初版刊行日2022/3/9
  • 判型新書判
  • ページ数208ページ
  • 定価902円(10%税込)
  • ISBNコードISBN978-4-12-150759-4

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