2021 12/06
中公新書の60年

2004年の中公新書

美学への招待 増補版二〇世紀の前衛美術は「美しさ」を否定し、藝術を大きく揺さぶった。さらに二〇世紀後半以降、科学技術の発展に伴い、複製がオリジナル以上に影響力を持ち、美術館以外で作品に接することが当たり前になった。本書は、このような変化にさらされる藝術を、私たちが抱く素朴な疑問を手がかりに解きほぐし、美の本質をくみとる「美学入門」である。増補にあたり、第九章「美学の現在」と第一〇章「美の哲学」を書き下ろす。

佐々木健一(ささき・けんいち)1943-。美学者。東京大学名誉教授

この年のできごと3月 荒川静香、フィギュアスケート世界選手権で初優勝
5月 裁判員制度法が成立
同月 第57回カンヌ国際映画祭で、柳楽優弥が最優秀主演男優賞を最年少で受賞(当時14歳、主演作「誰も知らない」)
10月 イチローが大リーグ年間最多安打記録を更新(最終262本)
11月 アメリカ大統領選挙でジョージ・W・ブッシュ大統領が再選
12月 インドネシアのスマトラ島西方沖でマグニチュード9.0の地震が発生

この年のラインナップ長谷川櫂著『俳句的生活』
高橋友子著『路地裏のルネサンス』
菅原和孝著『ブッシュマンとして生きる』
吉原真里著『アメリカの大学院で成功する方法』
鶴見太郎著『民俗学の熱き日々』
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上岡伸雄著『ニューヨークを読む』
瀧井敬子著『漱石が聴いたベートーヴェン』
上野輝彌/坂本一男著『日本の魚』
山口義行著『経済再生は「現場」から始まる』
佐藤博樹/武石恵美子著『男性の育児休業』
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石弘光著『税の負担はどうなるか』
堀井秀之著『問題解決のための「社会技術」』
佐々木健一著『美学への招待』
池内紀著『ひとり旅は楽し』
吉田文和著『循環型社会』
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阿部重夫著『イラク建国』
大村次郷著『カラー版 遺跡が語るアジア』
秋山仁著『知性の織りなす数学美』
堀内圭子著『〈快楽消費〉する社会』
萩野矢慶記著『カラー版 ギリシャを巡る』
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熊木徹夫著『精神科医になる』
岩根圀和著『物語 スペインの歴史 人物篇』
羽場久浘子著『拡大ヨーロッパの挑戦』
鷲谷いづみ著『自然再生』
根本美作子著『眠りと文学』
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一坂太郎著『幕末歴史散歩 東京篇』
阿辻哲次著『部首のはなし』
小林篤子著『高齢者虐待』
中村健之介著『永遠のドストエフスキー』
志摩園子著『物語 バルト三国の歴史』
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佐藤卓己著『言論統制』
吉田新一郎著『いい学校の選び方』
黒澤和子著『回想 黒澤明』
尹載善著『韓国の軍隊』
下斗米伸夫著『アジア冷戦史』
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潮木守一著『世界の大学危機』
品田知美著『〈子育て法〉革命』
渡辺武信著『住まいのつくり方』
砂田一郎著『アメリカ大統領の権力』
加藤秀俊著『なんのための日本語』
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秋山弘之著『苔の話』
中島義道著『続・ウィーン愛憎』
藤沢道郎著『物語 イタリアの歴史 Ⅱ』
都甲潔著『感性の起源』
大石学著『新選組』
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デイヴィッド・クリスタル著/齋藤兆史・三谷裕美訳『消滅する言語』
増田弘著『自衛隊の誕生』
伊福部達著『福祉工学の挑戦』
原田多加司著『屋根の日本史』
工藤幸雄著『ぼくの翻訳人生』