2021 08/16
中公新書の60年

1989年の中公新書

『発酵 ミクロの巨人たちの神秘』
酒、チーズ、納豆等の嗜好食品から医薬品、洗剤の製造、さらには抗生物質、アミノ酸、ビタミン、微生物タンパク質の製造まで、発酵の作用は広く利用されている。自然界における環境浄化もまた微生物の活動に依存する領域で、発酵は地上の動植物の生存に不可欠の作用である。フグの毒抜き、中国の"奇跡の発酵"等、世界各地の発酵文化に今日のバイオテクノロジーの原点を探り、目に見えない微生物の神秘的世界を宇宙的スケールで捉える。

小泉武夫(こいずみ・たけお)1943-。農学者、発酵学者。東京農業大学名誉教授

この年のできごと
1月 昭和天皇が崩御
2月 ソ連軍のアフガニスタン撤退が完了
6月 中国で天安門事件が発生
9月 ソニーが米映画社コロンビア買収を発表
11月 「ベルリンの壁」崩壊
12月 東証平均株価が3万8915円を記録、史上最高値に

この年のラインナップ
間宮陽介著『ケインズとハイエク』
稲垣佳世子/波多野誼余夫著『人はいかに学ぶか』
古川俊之著『高齢化社会の設計』
小林芳規著『角筆のみちびく世界』
林周二著『比較旅行学』
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馬場伸也著『カナダ』
草野厚著『国鉄改革』
小倉貞男著『朱印船時代の日本人』
薬師寺泰蔵著『テクノヘゲモニー』
長澤和俊著『海のシルクロード史』
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橋口稔著『ブルームズベリー・グループ』
小松重男著『幕末遠国奉行の日記』
佐々木毅著『現代政治学の名著』
五十嵐一著『摩擦に立つ文明』
中埜肇著『空間と人間』
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小島慶三著『江戸の産業ルネッサンス』
村上陽一郎著『現代科学論の名著』
佐藤健著『南伝仏教の旅』
鈴木棠三著『俳諧の系譜』
金両基著『物語 韓国史』
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樺山絃一著『現代歴史学の名著』
三宅進著『ウソ発見』
阪口豊著『尾瀬ヶ原の自然史』
原田信男著『江戸の料理史』
杉山光信著『現代社会学の名著』
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江上信雄著『メダカに学ぶ生物学』
中沢信午著『マリモはなぜ丸い』
立川孝一著『フランス革命』
佐和隆光著『現代経済学の名著』
丸田俊彦著『痛みの心理学』
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青木康征著『コロンブス』
三上隆三著『円の社会史』
浅井香織著『音楽の〈現代〉が始まったとき』
小泉武夫著『発酵』
高橋哲雄著『ミステリーの社会学』
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立山良司著『イスラエルとパレスチナ』
大江志乃夫著『張作霖爆殺』
堤利夫著『森林の生活』
千種堅著『モラヴィア』
上垣外憲一著『雨森芳洲』
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長谷川毅著『ロシア革命下 ペトログラードの市民生活』
阪本寧男著『モチの文化誌』
唐沢孝一著『スズメのお宿は街のなか』
佐々木寛司著『地租改正』
竹内靖雄著『経済倫理学のすすめ』
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野崎直治著『ヨーロッパ中世の城』
高橋保行著『ロシア精神の源』
小寺武久著『尾張藩江戸下屋敷の謎』