2021 06/28
中公新書の60年

1983年の中公新書

戦略的思考とは何か先進国の大学で、戦略や軍事と題した講義を聴けない国は日本だけだ。しかし、日本が自らの意思にかかわらず戦争に直面せざるをえない場合を考えておくのは、平和を望む者にとって、ごくふつうの教養の一部ではないだろうか――。国家戦略の欠如を憂えた著者は、歴史と地政学を入り口に日本の戦略的環境を解明、その歩むべき道を示した。情報の役割を重視し、冷静かつ現実的な分析に徹した国家戦略論の名著。

岡崎久彦(おかざき・ひさひこ)1930-2014。外交官、外交評論家。

この年のできごと4月 NHK連続テレビ小説「おしん」が放送開始。大ブームに。
同月 東京ディズニーランドが開園。
7月 任天堂がファミリーコンピュータを発売。
8月 KKコンビ(桑田真澄・清原和博)の活躍でPL学園が夏の甲子園で優勝。
10月 三宅島が大噴火。
11月 レーガン米大統領来日。

この年のラインナップ田村明著『都市ヨコハマをつくる』
尾崎左永子著『女人歌抄』
木村陽二郎著『ナチュラリストの系譜』
内山正熊著『神戸事件』
尹学準著『オンドル夜話』
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松原正毅著『遊牧の世界(上)』
松原正毅著『遊牧の世界(下)』
西村三郎著『動物の起源論』
日野原重明著『死をどう生きたか』
廣田勇著『地球をめぐる風』
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本城靖久著『グランド・ツアー』
加藤雅彦著『中欧の崩壊』
伊藤秀三著『新版 ガラパゴス諸島』
三木成夫著『胎児の世界』
梅棹忠夫編『博物館と情報』
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井波律子著『中国人の機智』
田代和生著『書き替えられた国書』
三好信浩著『明治のエンジニア教育』
早乙女勝元著『わが子と訪ねた死者の森収容所』
高坂知英著『ひとり旅の手帖』
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才神時雄著『メドヴェージ村の日本人墓標』
桑田忠親著『日本の芸道六種』
岡崎久彦著『戦略的思考とは何か』
近藤弘著『日本人の求めたうま味』
渡辺武信著『住まい方の思想』
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宮崎市定著『謎の七支刀』
宇井無愁著『落語のみなもと』
道田信一郎著『わなと裁判―アメリカと日本』
平井富雄著『脳と心』
松田毅一/E・ヨリッセン著『フロイスの日本覚書』
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浅見徹著『玉手箱と打出の小槌』
伊藤隆著『近衛新体制』
小野耕世著『ドナルド・ダックの世界像』
二木謙一著『大坂の陣』
石川好著『カリフォルニア・ストーリー』
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神崎宣武著『吉備高原の神と人』
小木新造著『ある明治人の生活史』