2021 05/17
中公新書の60年

1977年の中公新書

無意識の構造私たちは何かの行為をしたあとで「われ知らずにしてしまった」などということがある。無意識の世界とは何なのか。ユング派の心理療法家として知られる著者は、種々の症例や夢の具体例をも取り上げながらこの不思議な心の深層を解明する。また、無意識のなかで、男性・女性によって異性像がどうイメージされ、生活行動にどう現われるのか、心のエネルギーの退行がマザー・コンプレックスに根ざす例なども含めて鋭くメスを加える。

河合隼雄(かわい・はやお)1928-2007。臨床心理学者。京都大学名誉教授

この年のできごと6月 日本専売公社、たばこ「マイルドセブン」発売
7月 領海法施行、日本の領海を海岸から12海里に定める
同月 国内初の静止気象衛星「ひまわり」打ち上げ
9月 ダッカ日航機ハイジャック事件。「超法規的措置」で獄中の犯人グループメンバーを釈放
同月 巨人・王貞治選手、通算ホームラン756号の世界新記録達成
11月 横田めぐみさん拉致事件

この年のラインナップ佐々木克著『戊辰戦争』
亀井俊介著『内村鑑三』
安食正夫著『プライド』
高橋康也著『道化の文学』
小林多加士著『現代中国の歴史意識』
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中村義作/小林茂太郎/西山輝夫著『続・数理パズル』
柳田邦男著『新幹線事故』
金子晴勇著『宗教改革の精神』
笠原嘉著『青年期』
福田紀一著『おやじの国史とむすこの日本史』
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倉田保雄著『エリセーエフの生涯』
大林太良著『邪馬台国』
高木健次郎著『ドイツの職人』
秋山良照著『中国土地改革体験記』
川喜田二郎著『ひろばの創造』
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金達寿著『わがアリランの歌』
長谷川堯著『建築有情』
金関寿夫著『アメリカ・インディアンの詩』
田淵四郎著『ある熱帯医の記録』
小山茂樹著『レバノン』
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三浦豊彦著『暑さ寒さと人間』
大石慎三郎著『江戸時代』
竹内均/上山春平著『第三世代の学問』
村瀬興雄著『アドルフ・ヒトラー』
今西錦司著『ダーウィン論』
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加地伸行著『中国人の論理学』
河合隼雄著『無意識の構造』
岡田英弘著『倭国』
山田憲太郎著『香料の道』
犬田充著『大衆消費社会の終焉』
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村松稔著『人口を考える』
若狭蔵之助著『生活のある学校』
長谷川昇著『博徒と自由民権』
なだいなだ著『教育問答』
衣笠貞之助著『わが映画の青春』
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山下正男著『植物と哲学』