2021 02/08
中公新書の60年

1964年の中公新書

『荘子 古代中国の実存主義』人間はだれでも自由でありたいと願う。昔から人類の教師、哲人賢者とよばれる人びとは、人間の自由について多くのすぐれた思惟と叡智を示し、その教説をさまざまな著作に書き残してきた。特に荘子は、観念的な思考方法ではなく、いかに囚われることのない自由な自己をもちうるかを明らかにした。 荘子を敬愛し、『荘子』によって人生の苦境を乗りこえてきた著者が「生を善し」とし、「死を善し」とする思想を深い感動をもって伝える。

福永光司(ふくなが・みつじ)1918-2001。中国学者。京都大学名誉教授

この年のできごと2月 カシアス・クレイ(のちのモハメド・アリ)が世界チャンピオンに
4月 外為規制の緩和による海外渡航自由化
同月 日本が経済協力開発機構(OECD)に加盟
10月 東海道新幹線開業
同月 第18回オリンピック競技大会が東京で開幕
11月 池田勇人内閣総辞職、佐藤栄作内閣成立

この年のラインナップ石井良助著『江戸の刑罰』
岩本裕著『佛教入門』
中屋健一著『ラテン・アメリカ史』
豊永恵哉著『輸出戦略』
續有恒著『適正』
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福永光司著『荘子』
西村通男著『海商三代』
曾野寿彦著『発掘』
小川鼎三著『医学の歴史』
渡辺龍策著『馬賊』
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角本良平著『東海道新幹線』
林周二著『流通革命新論』
田村圓澄著『聖徳太子』
唐沢富太郎著『理想の人間像』
村井益男著『江戸城』
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青柳清孝著『黒人大学留学記』
川辺寿美子著『サルの赤ちゃん』
和歌森太郎著『山伏』
津田正夫著『火の国・パタゴニア』
阪田貞之著『列車ダイヤの話』
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松田毅一著『南蛮史料の発見』
姫宮栄一著『香港』
岸井良衛著『東海道五十三次』
原田伴彦著『長崎』
尾鍋輝彦著『クーデター』
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辻達也著『大岡越前守』
堀米庸三著『正統と異端』
築地文太郎著『農村革命』
林屋辰三郎著『町衆』