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中国共産党の思惑と1526名の日本人
大澤武司 著
1950年代、満洲国や日中戦争などに関与した日本人1526名が、建国直後の中国で戦争犯罪人とされた。戦犯管理所では5年間に3段階の思想改造が行われた結果、裁判での死刑はなく、東京裁判やBC級戦犯裁判と比べ、極めて寛大な判決が下される。その背後には何があったのか。新たに公開された史料から、戦犯らの犯罪行為、思想改造、日本人への怨嗟が渦巻く中、毛沢東や周恩来ら指導者が抱いた思想と戦略を明らかにする。
2019/07/12 刊行

情報操作の巧妙な罠
飯塚恵子 著
印象操作や偽情報の流布によって世論や情報を操作し、政治や選挙への介入をする動きが世界各地で起きている。誘導工作=インフルエンス・オペレーションである。 それは各国の政治・経済、社会を揺るがし、国境を越えた安全保障上の脅威となっている。さらに近年は、IT技術の進歩と普及により、範囲もスピードや威力も格段に増した。またそれはポピュリズムとの関連がきわめて深い。誘導工作の危険性は、いま米欧で重大な関心事である。 本書は世界各地での徹底取材から、この「現代の危機」について内実と深層を明らかにした決定版である。誘導工作は決して他人事ではない。五輪の盛り上がりを迎え、政治の変動もありうる日本において、「すぐそばに迫る危機」でもあるのだ。
2019/07/12 刊行

朝吹真理子 著
武満徹、大江健三郎、吉田健一らとの精神の応答。幼い日から大事にしてきたもの。デビューから10年間の明滅をたどる初のエッセイ集。
2019/07/09 刊行

辻邦生自作を語る
辻邦生 著
壮大な歴史小説群を遺した著者が、『背教者ユリアヌス』などの自作を通じ、歴史を物語ることへの思いを綴ったエッセイ集。豊饒な小説世界をより深く味わうために。【没後二十年記念出版】
2019/07/09 刊行

井手英策/泉房穂/橋下徹/伊藤孝恵/関健一郎/小沢一郎/加藤忠相 著
気鋭の財政社会学者・井手英策教授が、注目を集める政治家、弁護士、福祉施設代表者と、新しい社会のあり方を考える。今、どのような政治システム、地方行政、社会保障が必要とされているのか?誰もが安心して暮らせる日本を目指して、侃諤の議論がここに始まる!
2019/07/01 刊行

真夜中の殴殺魔
中村啓 著
多摩地方で起こった連続殺人事件。どの被害者も顔を〈壊された〉状態で発見される。事件を捜査する夢川時勇は、ある朝、自分の身体に妙な傷と痣があるのに気づく。そして殴殺魔による新たな被害者が――。「あいつがやったのか?」実は時勇は、深夜数時間だけ別人格に入れ替わるのだ。犯人は《ハイド》と名付けたこの人格なのか。その目的とは?
2019/06/28 刊行

中沢啓治 著
作品完成から30余年を経た今でも、日本のみならず世界20カ国以上で読み継がれる、反戦マンガの決定版。ヒロシマに投下された原子爆弾による自らの被爆体験をもとに、著者・中沢啓治が、原爆の恐ろしさ、命の尊さ、そして平和への強い願いを込めて描いた著者代表作。「週刊少年ジャンプ」で1973年6月から連載が開始された後、「市民」「文化評論」「教育評論」などの雑誌に、約15年にわたって連載され、1987年2月に連載が終了した。
2019/06/28 刊行

悲劇第二部
ゲーテ 著/手塚富雄 訳
無垢な少女グレートヒェンを悲運のどん底に落とし心身ともに疲れきったファウストは、しかし「最高の生き方をめざして絶えず努力をつづけよう」と決意する。第一部の執筆後、二十年以上の休止を挟み、死の前年に完成に至った壮大な戯曲の第二部。(全二巻)〈巻末エッセイ〉中村光夫
2019/06/28 刊行

悲劇第一部
ゲーテ 著 手塚富雄 訳
あらゆる知的探究も内心の欲求を満たさないことに絶望したファウストは、悪魔メフィストフェレスと魂をかけた契約を結ぶ。巨匠ゲーテが言葉の深長な象徴力を駆使しつつ自然と人生の深奥に迫った大作の第一部を、翻訳史上画期的な名訳で贈る。読売文学賞受賞作。訳者による解説「一つの読み方」を付す。〈巻末エッセイ〉河盛好蔵・福田宏年
2019/06/28 刊行

西部邁 著
危機としての生を実践し、「戦後」の無惨と虚無に対峙し続けたファシスタが、己の人生の全域を剔出した最後の自伝的巨編。懐疑と省察、冒険への意志が導いた思想の堂奥とは。皇室論・信仰論を付す。「状況のなかで決断し、それを実践すれば他者に通じるはずだとの幻像を生きる、それがファシスタだということである」(本書より)。混沌の時代に著者が投げかけるのは、「一匹のヒューモリスト(人性論者)がここにいた」という厳然の提示なのである。
2019/06/28 刊行

木内昇 著
【各紙誌で話題を呼んだ哀しくも愛しい物語】その人は、もういないかもしれない。もういなくても――確かにここにいた。お針子の齣江や向かいの老婆トメさんが、いつ、どこから来て棲み始めたのか、長屋の誰も知らない。正体不明の男「雨降らし」が門口に立つとき、そこには必ず不思議が起こる。少しずつ姿を変える日々の営みの中に、ふと立ち上る誰かの面影。時を超え、降り積もる人々の思い。路地にあやかしの鈴が響き、彼女はふたたび彼と出会う――。「いつかの人々」が囁きかけてくる感動長篇。
2019/06/28 刊行

過去の延長線上に未来はない
小林喜光 監修/経済同友会 著
いま世界中を覆っている三つの大変革、グローバル化、デジタル化(AI化)、ソーシャル化。日本はこの大変革のうねりに翻弄され、他国に差をつけられつつある。改革を先導し行動する経営者の集団として経済同友会は、「Japan2.0 最適化社会の設計―モノからコト、そしてココロへ―」という提言を行った。日本が「茹でガエル」状態を脱し、再び輝きを取り戻すためには何が必要か――。本書は、提言のエッセンスを凝縮した、経営者たちによる自己変革の誓いである。 目次第一章 過去の延長線上に未来はない第二章 「心」「技」「体」の揃った国家を目指して第三章 豊かな経済を実現するために=X軸第四章 イノベーションこそが未来を拓=Y軸第五章 社会の持続性を維持し、高めていくために=Z軸対談 小林喜光×櫻田謙悟「提言だけでは終わらない 我々経営者は率先して行動する」
2019/06/28 刊行

矢野隆 著
平安最強のエリート部隊VS人非ざる者たち。今、最も熱い歴史小説!大力の青年・坂田公時は武士になるため都へ上る。初めて知る身分の境に戸惑う彼は、ある日「鬼」の噂を耳にする。一方、神の棲まう山・大江山では食糧たる獣たちが姿を消す。頭目の朱天は仲間たちのため、盗みを働く決断を下す。人と、「鬼」と呼ばれる者たち。二つの魂が交錯する時、歴史を揺るがす戦が巻き起こる!
2019/06/28 刊行

岡本綺堂 著
「お前はそれほどにわたしが恋しいか。人間を捨てゝもわたしと一緒に棲みたいか」金毛九尾の狐の物語「殺生石伝説」を下敷きにした、綺堂の長篇伝奇小説。平安朝、妖狐に憑かれ国を惑わす美女になった娘と幼なじみの若き陰陽師の悲恋を軸に、権力闘争にあけくれる殿上人や怪僧らが暗躍する。附録として短篇「狐武者」を収載。カバーは山本タカトによる描き下ろし。本文には初版刊行当時の井川洗厓による挿絵を再録。〈解題〉千葉俊二
2019/06/28 刊行

深沢七郎 著
小説『楢山節考』で異色の文壇デビューを果たした著者が、正宗白鳥、武田泰淳、井伏鱒二ら、畏敬する作家たちとの奇妙でおかしな交流を綴る抱腹絶倒の文壇登場日記。他に「思い出の記」「十五のポルカ」を収める。
2019/06/28 刊行