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上林曉病妻小説集
上林曉 著/山本善行 編
これは愛なのか、苦悩なのか……。心を病んだ妻。発病から死に至る足かけ8年、妻を見つめながら書き続けた魂の文学。まさに上林曉を上林曉たらしめた、孤高の私小説集。文庫オリジナル。◆上林の妻・繁子は、1939年7月に精神に病を発し、46年5月に死去。8年におよぶ闘病中、3度の入退院を重ねた。この間、上林はひたすら自身と妻をモデルに、私小説を書き続けた。◆この8年は、日米戦争を挟む時期であった。3人の子どもたちを郷里の高知に疎開させ、一家は離散。食べるものにも困窮する日々であった。◆妻の病は徐々に、しかし確実に蝕まれていった。戦中の栄養失調、行き届かぬ医療、衛生状態の悪化から、視力も失われてゆく。「錠前と鉄格子」のある病院で、妻は孤独に死を待つこととなる。面会も間遠になり、上林が妻の最期を見届けることはできなかった。◆本文庫では、過去に刊行された「病妻もの」の収録作を軸としつつ、作品を増補し、発病から死去、そして埋葬に至るストーリーを、さながら長篇私小説としても読めるように構成した。◆収録作:林檎汁/夜霊/悲歌/明月記/命の家/風致区/聖ヨハネ病院にて/遅桜/嬬恋い/庭訓/弔い鳥/聖ヨハネ病院にて
2023/11/30 刊行

中世の対外戦争の真実
服部英雄 著
電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。鎌倉中期、日本は対外戦争を経験する。二度にわたる蒙古襲来(元寇)である。台風が吹き、文永の役では敵軍が一日で退散し、弘安の役では集結していた敵船が沈み、全滅したとされる。だが、それは事実なのか。本書では、通説の根拠となった諸史料の解釈を批判的に検証。戦闘に参加した御家人・竹崎季長が描かせた『蒙古襲来絵詞』ほか、良質な同時代史料から真相に迫る。根強い「神風史観」をくつがえす、刺激に満ちた一冊。
2023/11/30 刊行

谷崎潤一郎 著
光子という美の奴隷となり、まんじ巴のように絡みあいながら破滅に向かう者たちを描いた心理的マゾヒズム小説の傑作。他に短篇「蘿洞(らどう)先生」「続蘿洞先生」を収めた。中村明日美子による美麗なカバー画・口絵、挿画十五葉は本文庫版のための描き下ろし。〈解説〉千葉俊二〈註解〉明里千章 附・大正末期から昭和初期の大阪市街地図と蘆屋周辺地図
2023/11/30 刊行

深井雅海 著
松之廊下にはどのような役割があったのか? 老中の登城から退出までを追ってみると?「奥」の側用人が「表」の老中より権力をふるえたしくみとは? 大名統制において殿中儀礼が持った意味とは? 大奥女中にはどのような仕事があったのか? 江戸城における政務は、本丸御殿の構造と密接に関係している。部屋の配置とその役割を詳しく紹介し、「表」「奥」「大奥」それぞれで展開した幕府政治のしくみを読み解く
2023/11/30 刊行

山本志乃 著
江戸期以前、女性が一人で旅することは難しかった。身の危険、歩きという制約、何より、男に付き従う姿こそ美徳とされたからだろう。だが、明治維新による文明開化以降、女性たちの旅は少しずつ広まっていく。本書は、日記、手記、聞き書きなどの記録から、全国漂泊、京都への出奔、遊説、米国留学、富士山越冬、蒙古行などの足取りを再現。男尊女卑の風潮が強いなか、時代に立ち向かった女性たちの人生を描く。
2023/11/30 刊行

遺跡が語る史実
長谷川修一 著
聖書の記述には、現代の我々からすると荒唐無稽に思えるエピソードが少なくない。いったいどの程度まで史実を反映しているのだろうか。文献史料の研究にはおのずと限界があり、虚実を見極めるには、遺跡の発掘調査に基づくアプローチが欠かせない。旧約聖書の記述内容と考古学的知見を照らし合わせることにより、古代イスラエルの真の姿を浮かび上がらせる。本書は現地調査に従事する研究者の、大いなる謎への挑戦である。
2023/11/30 刊行

パスカル 著 前田陽一/由木康 訳 塩川徹也 解説
近代ヨーロッパのとば口に立って、進歩の観念を唱導し良心の自由を擁護しながら、同時に合理主義と人間中心主義の限界と問題性に鋭い疑問の刃を突きつけた逆説的な思想家の代表作。(I・II合本)
2023/11/30 刊行

ニーチェ 著 手塚富雄 訳 三島憲一 解説
古代ペルシアの予言者ツァラトゥストラの教説の形をとり、詩的表現を駆使して展開されるニーチェの根本思想。近代社会に衝撃を与え、今日もなお予言と謎にみちた、永遠の哲学書。(I・II合本)
2023/11/30 刊行

増補新版
山口昌男 著
あらゆる書物は見えない連関(ネットワーク)で結ばれている。その解読の驚きと愉しみ、秘術と実践。自分だけの「知の見取り図」は、いつの時代も蔵書から生まれる。20世紀前半、人文知再編の震源地となったアビ・ワールブルクの研究所およびワイマール文化を発端に、本書自体が、文化人類学的思考を通じてオルタナティヴな精神史・思想史を発見するための架空ライブラリーとして展開する、著者の代表作。美術、演劇、音楽、文学、宗教学、人類学……さまざまな文化/学問領域の隠れたネットワークを、おびただしい過去の書物をたぐりながら曼荼羅のように描き出す、みずみずしい驚きに満ちた知的アクロバット。1970~80年代のニューアカデミズム・ブームを牽引し、後世に巨大なインパクトを与えた伝説の一冊にして、普遍的な知の技術を示し/実践した名著を凱旋復刊。まさに「文庫の中の文庫」といえるコンパクトにして圧倒的な情報量が詰まったこの神話的迷宮は、21世紀の今も来る者すべてに開かれている。巻末に、「図書館」に関する講演録・エッセイを新たに増補。〈解説〉山本貴光【目次】第一章 二十世紀後半の知的起源第二章 ユダヤ人の知的熱情第三章 モーツァルトと「第三世界」第四章 「社会科学」としての芸能第五章 もう一つのルネサンス補 遺 物語作者たち[新増補]歴史と記憶(1995)図書館との出遭い(2000)解説 山本貴光
2023/11/30 刊行

護雅夫 著
六世紀の中葉モンゴル高原に出現した突厥国家も、また八世紀に台頭したウイグル国家もともに遊牧トルコ民族の一族であった。中央アジアから中国北方、南シベリアを支配した突厥の、農耕民族中国人との協調と葛藤の歴史をシルクロードの交易とともに追い、その間に活躍したソグド商人たちの、困難をものともせず物資を運び商いをする姿をも描き出す。東から西へと移動していったトルコ民族の壮大で華麗な生活を再現する。
2023/11/30 刊行

隠されたメッセージ
長谷川修一 著
「天地創造」をはじめとして、旧約聖書に描かれた物語は現在、その多くが神話と見なされている。だが、他方で「バビロン捕囚」のように、世界史の教科書で史実として扱われているものもある。本書では「ノアの方舟と洪水伝説」「出エジプト」「ダビデとゴリアトの一騎打ち」など七つの物語を取り上げ、その史実性を学問的に検証。物語に込められたメッセージをも読み解き、聖書が秘めた豊かな世界へと読者をいざなう。
2023/11/30 刊行

中山隆志 著
一九四五年八月十五日、ポツダム宣言を受諾し武装解除を進める日日本軍にソ連軍が襲い掛かった。千島・樺太への進攻が新たに開始されたのだ! 本書は日ソ双方の戦争史料を徹底収集し、最後の日ソ戦に至る経緯と孤軍奮闘した守備隊の知られざる戦いを活写。戦闘の全貌を明らかにし、北方領土問題の根幹に迫る。〈解説〉庄司潤一郎・花田智之
2023/11/30 刊行

大澤真幸/山口真一/畠山理仁/藤倉善郎/古谷経衡/雨宮純/吉田悠軌/鶴田想人/ロバート・ファーヒ 著
●人々の不遇感が信心を強化する大澤真幸●日本人の半数以上が騙される!?生成AIの普及でウィズフェイク2.0時代に山口真一●〔対談〕反ワクチン、ノーマスク、ディープ・ステート……参政党の台頭に見る日本政界への浸透度畠山理仁×藤倉善郎●YouTubeが主要な情報源日本のシニアはなぜハマってしまうのか?古谷経衡●〔対談〕実話怪談、都市伝説、オカルト……「ここではないどこか」を求めて雨宮 純×吉田悠軌●コロナ禍で予想外の減少?世論調査に見る日本人の陰謀論支持ロバート・ファーヒ●UFOと気候変動と科学哲学無知学は「トンデモ論」にどう対峙するか鶴田想人
2023/11/24 刊行

小沢一郎/野田佳彦/志位和夫/久米晃/宇野重規/坂井豊貴 著
●「日本改造」に向けて最終決戦3度目の政権交代は「次期衆院選」で小沢一郎●野党共闘の再構築に挑戦する志位和夫●痛感した総理の重責、再び非自民で担う覚悟あり野田佳彦●〔対談〕政治への不信は制度改革では克服できない宇野重規×坂井豊貴●「選挙のプロ」が見てきた政治の現場政党より人を選ぶ風土は不変久米 晃
2023/11/24 刊行

中央公論編集部 編
== 特集 ==陰謀論が破壊する日常◆人々の不遇感が信心を強化する▼大澤真幸◆日本人の半数以上が騙される!?生成AIの普及でウィズフェイク2.0時代に▼山口真一◆〔対談〕反ワクチン、ノーマスク、ディープ・ステート......参政党の台頭に見る日本政界への浸透度▼畠山理仁×藤倉善郎◆YouTubeが主要な情報源日本のシニアはなぜハマってしまうのか?▼古谷経衡◆〔対談〕実話怪談、都市伝説、オカルト......「ここではないどこか」を求めて▼雨宮 純×吉田悠軌◆コロナ禍で予想外の減少?世論調査に見る日本人の陰謀論支持▼ロバート・ファーヒ◆UFOと気候変動と科学哲学無知学は「トンデモ論」にどう対峙するか▼鶴田想人=======【時評2023】●少女たちよ、大志を抱け▼岩間陽子●イスラエル・ハマスの紛争をめぐる空疎なイデオロギー対立▼井上智洋●人にして人を毛嫌いするなかれ▼河野有理◆パレスチナ・イスラエル紛争の非対称性▼ハディ ハーニ◆保守派と民主派の間で揺れるタイのセーター新政権▼外山文子== 特集 ==政治改革から30年◆「日本改造」に向けて最終決戦3度目の政権交代は「次期衆院選」で▼小沢一郎◆野党共闘の再構築に挑戦する▼志位和夫◆痛感した総理の重責、再び非自民で担う覚悟あり▼野田佳彦◆「選挙のプロ」が見てきた政治の現場政党より人を選ぶ風土は不変▼久米 晃◆〔対談〕政治への不信は制度改革では克服できない▼宇野重規×坂井豊貴=======◆〔鼎談〕海の語源は感嘆の「う」なのか?「言語の本質」の謎に迫る▼今井むつみ×秋田喜美×千葉雅也◆販売部数50万部超え、政治参画......戦後フランス「知識人の雑誌」の成功要因▼中村 督◆温暖化が加速する今、歴史に学ぶ江戸時代の気候変動から何がわかるのか▼武井弘一◆繰り返す危険ドラッグの流通と規制に終止符を日本の大麻政策再考▼松本俊彦◆合理的にリスクを取って豊かな日常生活を▼岩田健太郎●学問と政治~新しい開国進取【第13回】国連大使に起用され学界から外交の現場へ▼北岡伸一◆追悼 加藤秀俊SNSも駆使した真の教養人▼佐伯順子=======第2回 川端康成青春文学賞 発表選評 津村記久子/羽田圭介/大野裕之=======《好評連載》●炎上するまくら【第84回】僕の顔が真っ赤になったワケ▼立川吉笑●文品 藤沢周平への旅【第8回】秘剣舞う──「隠し剣」シリーズ▼後藤正治《連載小説》●美土里?楽部【第8回】▼村田喜代子●邪行のビビウ【第9回】▼東山彰良
2023/11/24 刊行