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高田在子 著
蒸し煮は吉、抜け荷は凶――朝日屋の仲居おふさの祖父が、店を訪れる。「抜け荷(密輸)」の嫌疑がかかる唐物屋の隠居を同行し、怜治と話をして帰っていった。数日後、目付の新倉がやってきて、怜治の元同僚である火盗改・柿崎詩門の最近の様子を、朝日屋の面々に聞いて回る。くだんの「抜け荷」に、詩門の兄が関わっているかもしれないというのだが……。文庫書き下ろし第一話 あわびの両思い第二話 異 変第三話 新 風第四話 朝 茶
2024/09/19 刊行
覇王誕生
岩室忍 著
尾張の織田弾正忠家の当主信秀は、小嶋日向守信房の娘・雪を見初め継室とするが、雪は出産直後に儚くもこの世を去るのだった。母の命と引き換えに生を受けた子は吉法師と名付けられる。吉法師は負けん気の強い少年へと成長し那古野城の城主となるが、たびたび城を抜け出しては城下の子供たちを家来にして遊び回っていた。そして、短袴に小袖を羽織り、茶筅髷を赤い紐で結い上げ、腰に巻いた荒縄に瓢箪や袋をぶら下げるなど、奇抜な装いや振る舞いから「大うつけ」と呼ばれるようになる。だが、吉法師の師となる沢彦宗恩や津島の大橋重信など、蛮行の陰に見え隠れする才に気づく人物も。信長の旧臣太田牛一が著した『信長公記』に基づきながら、大胆な発想で信長が本能寺に散るまでを描く大河小説の幕開け! 大人気シリーズ『剣神』の岩室忍が一番書きたかった織田信長の生涯。全八巻、隔月発売予定。
2024/09/19 刊行
増補新版
石井桃子/いぬいとみこ/鈴木晋一/瀬田貞二/松居直/渡辺茂男 著
子どもの文学はおもしろく、はっきりわかりやすく――。戦後日本の児童文学をリードした著者たちが、その草創期に、小川未明や新見南吉らの作品、昔話やファンタジーを読み解き、子どもにとって真に大事なものは何かを追求した児童文学論の記念碑的著作。新たに石井桃子・瀬田貞二の連続講演、鈴木晋一による回想記を収録。〈解説〉斎藤惇夫
2024/09/19 刊行
ダーウィン、マルクスから南方熊楠、牧野富太郎まで
志村真幸 著
近代に入り、大学をはじめ研究機関が整備される中、在野で独学に打ちこむ道を歩んだひとびともいた――。本書は、柳田国男に「日本人の可能性の極限」と評された南方熊楠を軸に、ダーウィン、マルクスから福来友吉、牧野富太郎、三田村鳶魚ら、英日の独学者たちの姿を活写する。さらに郵便、辞書、雑誌、図書館といった「知」のインフラやシステムにも着目。彼らの営為と、変化する環境を通し、学問の意味や可能性を探る。
2024/09/19 刊行
大恵和実 編訳/円城塔/十三不塔/立原透耶/灰都とおり 著/大久保洋子/林久之 訳
豪華絢爛、大唐帝国を魔改造せよ――ラッパー李白が、怪獣パンダが、キチン質の李世民が、空海が、三蔵法師が大暴れ! 日本と中国の8作家が織り成す、国境を越えた奇跡のアンソロジー「本書の目玉はもう一つ。中国と日本のSF作家による競作にチャレンジしたことである。本格的な日中競作のSFアンソロジーが日本で出版されるのは今回が初めてと思われる。日本の作家に唐代SFが書けるのか。そんな心配は無用だ。(中略)この先には激動の歴史と数多の物語、そして現在と未来を燃料に、新しい世界に到達した珠玉の唐代SFが待っている。ぜひページをめくって、編者が自信を持ってお勧めする八作を堪能してほしい。」(「序」より)【目次】 序 大恵和実「西域神怪録異聞」灰都とおり「腐草為蛍」円城塔「大空の鷹――貞観航空隊の栄光」祝佳音(林久之 訳)「長安ラッパー李白」李夏(大久保洋子 訳)「破竹」梁清散(大恵和実 訳)「仮名の児」十三不塔「楽游原」羽南音(大恵和実 訳)「シン・魚玄機」立原透耶 編者解説「八岐の園そぞろ歩き」 大恵和実
2024/09/19 刊行
山下紘加 著
大人だって道に迷うことあるよ――。離婚を機に実家へ戻ったシングルマザーの詩織は、両親や友人たちとゆるやかに繋がりながら、七歳になる息子・翔との日々を積み上げていく(『可及的に、すみやかに』)。引きこもりの息子・蒼汰を案ずる幸子は、些細なきっかけから万引きに溺れていく。罪を重ねていく幸子を待つものとは(「掌中」)。ままならぬ日々を、それでも進むひとたちへ。純文学界注目の書き手が母と子を描く中編二編。
2024/09/19 刊行
石川桂子 著
令和の時が刻まれる今、漫画、アニメ、小説、音楽シーンなどで大正時代や大正ロマンが注目され、特に若い世代を中心に、大正へ寄せる関心の高まっています。今からちょうど100年前は大正時代(1912-1926)に当たりますが、この時期に和洋折衷の文化や風俗をいち早く発信した東京は、竹久夢二が上京し、引越を繰り返しながら長く暮らした土地でした。日々めまぐるしく変貌を遂げつつも、東京にはレトロな趣に包まれた、夢二ゆかりのスポットが現在も点在します。本書は夢二を通じて、大正の古き良き時代に思いを巡らせながら、令和の東京を新たな角度から楽しむことを目的に、散歩に役立つ情報を網羅。夢二ゆかりの東京の街、及び老舗の味や技、大正期由来の店舗や建築物なども併せてご紹介します。2024年、竹久夢二生誕140年で没後80年の記念年に、知られざる夢二と東京を、大正ロマンの視点から再発見できる一冊。
2024/09/19 刊行
戦国から現代、世を動かした魅惑の味わい
竹下大学 著
日本の歴史を語るのに果物は欠かせない。なぜ柿は平安時代から生活用品だったのか。徳川家康はなぜ関ヶ原の戦い直前に柿と桃に願をかけたのか。ペリー来航の際、アメリカと対等に渡り合おうと日本が振る舞った料理に添えられた果物とは何か。太平洋戦争中、軍需物資として密かに大量生産されたのはどんなブドウだったか。日本社会・経済発展の知られざる裏側を「果物×歴史」で多種多様に読み解く、「もうひとつの日本史」。
2024/09/19 刊行
暗黒の夏
大石英司 著
全米に広がった暴動の末、大統領が辞任を発表、さらに陸軍の英雄マッケンジー大佐の煽動により正規軍が反乱した! アメリカの分断がもたらすのは破局か、それとも。緊迫のシリーズ最終巻!
2024/09/19 刊行
安田依央 著
幼い頃から、ピンクもリボンも恋愛も好きではなかった。だから私は、世界から逃げ出した――。「やさしい死に方」を教えてくれるという喫茶店に集まった三人。「女」であることへの違和感を押し殺してきた沙保。家の関係で、ゲイであることを誰にも言えなかったミナト。そして、なぜここにいるのかわからないほど、全てから自由に生きる律。奇妙な共同生活の中で、沙保はこれまでの「当たり前」から解き放たれて――。
2024/09/19 刊行
江戸川乱歩 著
戦前、孤高の「人嫌い」として知られた作家・江戸川乱歩は、戦後、日本探偵小説界の名ホストとして活躍した。森下雨村・横溝正史ら雑誌「新青年」の立役者たちから、小林秀雄・幸田文ら文壇の著名人まで――探偵小説の魅力を共に語り尽くす、夢の饗宴!乱歩の参加した主要な座談・対談をセレクトした文庫オリジナル。生誕130年記念刊行〈解説〉小松史生子【1 座談篇】●探偵小説座談会(1929):大下宇陀児/加藤武雄/甲賀三郎/浜尾四郎/森下雨村●明日の探偵小説を語る(1937):海野十三/小栗虫太郎/木々高太郎●乱歩氏を祝う(1954):木々高太郎/戸川貞雄/城昌幸●探偵小説新論争(1956):大下宇陀児/大坪砂男/木々高太郎/角田喜久雄/中島河太郎/春田俊郎●文壇作家「探偵小説」を語る(1957):梅崎春生/曽野綾子/中村真一郎/福永武彦/松本清張●「新青年」歴代編集座談会(1957):城昌幸/延原謙/本位田準一/松野一夫/水谷準/森下雨村/横溝正史【2 対談・鼎談篇】●E氏との一夕(1948):稲垣足穂●幽霊インタービュウ(1953):長田幹彦●問答有用(1954):徳川夢声●幸田露伴と探偵小説(1957):幸田文●ヴァン・ダインは一流か五流か(1957):小林秀雄●樽の中に住む話(1957):佐藤春夫/城昌幸●本格もの不振の打開策について(1958):花森安治
2024/09/19 刊行
奴隷貿易からオバマ大統領、BLM運動まで
上杉忍 著
黒人たちはアメリカ社会の底辺にいるとされてきた。だが二〇世紀後半、徐々に社会的地位を高め、中産階級の仲間入りをする者も現れる。文化や芸能、スポーツなどの分野での活躍は目覚ましく、政財界に進出した例も少なくない。本書は、アメリカ独立以前から南北戦争、公民権運動を経て現代まで、差別に直面しながらも境遇改善の努力を積み重ねた彼らの歩みを辿る。二〇一〇年代に勃興したBLM運動を概観する新章を収録。
2024/09/19 刊行
黒田祐我 著
8世紀の初め、ジブラルタル海峡を渡ってイベリア半島、さらにフランスまでを席巻したイスラーム勢力。その後はキリスト教徒側が少しずつ押し戻し、1492年のグラナダ陥落でイスラーム勢力を駆逐した。この800年に及ぶ「聖戦」はレコンキスタの一語でまとめられてきた。だが、どちらの勢力も一枚岩ではなく、戦争と平和、寛容と不寛容、融和と軋轢が交錯していた。レコンキスタの全貌を明かす、初の通史。
2024/09/19 刊行
三津田信三 著
笛が鳴っている。名前を呼ばれている。逃げないと、化物がやって来る……。公園で〈笛吹き鬼〉をして遊ぶ六人の少女たち。だが、奇妙な笛の音が鳴った時、一人、また一人と姿を消してしまう。数年後、事件の当事者で、ホラー作家となった背教聖衣子がこの事件を調べはじめると、眠っていた「笛吹き鬼」も蘇る――。禍々しい信仰が残る地で続く、奇っ怪な事件。
2024/09/19 刊行
同時代史の試み
有馬学 著
戦後八〇年――。列島史レベルの社会変動を経験したこの時代をどう理解するか。敗戦の年に生まれた著者が、時代を照らし出した書物――小学校の教科書、むのたけじ『たいまつ十六年』、山口瞳『江分利満氏の優雅な生活』、六〇年代の『暮しの手帖』、徳大寺有恒『間違いだらけのクルマ選び』等々――を「今」読み返し、誰の目にも自明だと思われた事柄がどのように存在し、それらがどのように消えていったのか、その過程を追う。
2024/09/19 刊行