ここまでのあらすじ
書籍刊行を目指してやりとりを続けるバーグハンバーグバーグ社長・シモダテツヤ氏と編集者。気づけば最初の刊行予定日から、なんと1年近くも遅れている。そこでページを稼ぐべく、考え出した最終手段。それが『対談』だった......。
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10月6日、台風が日本をおそった月曜日。シモダ氏、初の単著『日本一ふざけた会社の ギリギリセーフな仕事術(仮)』刊行(予定)記念イベントが行われた。
当初は「刊行後にイベントを行い、書籍のPRにつなげる」という思惑だったのだが、いつのまにか本への収容となり、さらにはページを稼ぐ最終手段となっていた。
対談場所は、先日東証一部への上場が決定したサイバーエージェント。そして対談相手は、連続起業家で活動家である、あの家入一真氏だ。
台風の影響もあり、どうなることかと思われた集客だが、二人のネームバリューはやはりすごかった。
用意された数百人の席は見事に満員。若者から薬品会社のお偉いさんまで、若きカリスマ二人への期待で会場は満たされていた。
ご来場の皆さん、有り難うございました
条件は整った。たとえ二人がイベント直前の控え室で金◎の大きさの話題に夢中だろうと、あのオーディエンスの前で、そしてサイバーエージェントの会議室で、おふざけは出来ないだろう。
「いくらシモダ氏が刊行を邪魔しようと、どうあがこうと、これで本は完成だ」。
私は心の中で笑った。そしていよいよ開場!
......甘かった。二人は「金◎の話題なら誰もが飛びつくよね」と、控え室の話題をそのまま持ち出したと思ったら「何かを学ぼうとして来場したのが気に入らない」と切り出した。
さらにピーのピピピニ社長はサンシャインマンに似ているだの、ピージェントのピー社長はおしりが好きだの、まったくここには記せそうにない話題ばかりを展開。むろん本にもほとんど収容出来ない。
最後にはイベント主の「SHAKE100を壊しに来た」とか「とことん居座ってサイバーエージェントの電気代をつり上げてやる」とまで言い出す始末。
こいつら、マジでふざけた社長なんだ......。
こうして観客からは熱狂を獲得し、イベントは幕を閉じた。
確かにイベントは彼らの勝利だったかもしれない。しかしあんまり腹が立ったので、二次会で反省させました。
猛省する二人。サイバーエージェントは懐の深い会社と聞いておりますし、これで許してくださいね
ラクレ編集部 吉岡
1981年生まれ。ウェブクリエイター。日本一ふざけた会社を標榜する「バーグハンバーグバーグ」代表取締役。家入一真氏のスカウトで2004年にpaperboy&co.に入社、2006年にサイト「オモコロ」を開設し、2010年に起業。多くのネット著名人を従え、徹底して「ふざけた」プロモーションを実施している。代表的な実績として「Honda黙認!お金をもらって車を宣伝するサイト」企画、1.5トンの豆を豪快にぶつけ合う「すごい豆まき 鬼リンピックin東京タワー」イベント、インド人のアドバイスを無視した「インド人完全無視カレー」通販など。雑誌『週刊アスキー』、技術評論社サイトなどで連載中。