

横山信義 著
一九四二年一〇月、日米は戦争に突入した。ハワイを出撃した米太平洋艦隊を、連合艦隊がウェーク島沖にて迎撃。この海戦で大損害を被り後退したと思われた米軍だが、日本攻略を断念したわけではなかった。隙を突いてメジュロに上陸した海兵隊が、わずか五日で飛行場を建設してのけたのだ。連合艦隊がマーシャル防衛の要としているクェゼリンとメジュロとの距離は二六〇浬。メジュロの敵基地が本格稼働を開始すれば、米国の圧倒的物量によってマーシャル諸島全域が脅威にさらされるであろう。基地の完成を阻止し、メジュロを奪還せねばならない。クェゼリン基地の航空隊と艦隊がただちに攻撃を仕掛けるのだが――。「基地航空隊でメジュロを制圧できないとなれば、投入する部隊は自ずと決まります。機動部隊をメジュロに派遣し、艦上機で敵の航空兵力を一掃するのが、最善の策です」 目次第一章 一夜城第二章 マーシャル攻防第三章 欧州第二戦線第四章 機動部隊の標的第五章 第三次メジュロ沖海戦第六章 F6F始動