
大崎茂芳 著
クモは人間よりはるかに長い4億年の進化の過程で、糸を生み出した。住居をつくるのも糸、餌を捕えるのも糸。クモの糸は伸縮性、耐久性などで現代のハイテクをしのぐ高い機能性をもっている。高分子化学を専攻していた著者はクモの糸にからめとられて20年余、試行錯誤をくり返しながら、「自然から学ぶサイエンス」を実践してきた。安全性を考慮し、リサイクルに配慮した糸をつくるクモに、われわれが学ぶことは多い。目次はじめに第一章 クモの不思議に出会う第二章 クモの糸を採る第三章 クモの糸から世界が広がる第四章 クモの糸の神秘的な性質第五章 クモから学ぶ環境と応用第六章 安全性の科学あとがき