ホーム > 電子書籍 > 台湾漫遊鉄道のふたり

電子書籍
台湾漫遊鉄道のふたり

台湾漫遊鉄道のふたり

楊双子 著/三浦裕子 訳

炒米粉、魯肉飯、冬瓜茶……あなたとなら何十杯でも――。結婚から逃げる日本人作家・千鶴子と、お仕着せの許婚をもつ台湾人通訳・千鶴。ふたりは底知れぬ食欲と“秘めた傷”をお供に、昭和十三年、台湾縦貫鉄道の旅に出る。「私はこの作品を過去の物語ではなく、現在こそ必要な物語として読んだ。そして、ラストの仕掛けの巧妙さ。ああ、うまい。ただ甘いだけではない、苦みと切なさを伴う、極上の味わいだ。」古内一絵さん大満足1938年、五月の台湾。作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴とともに、台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。しかし、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子は焦燥感を募らせる。国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差―――あらゆる壁に阻まれ、傷つきながら、ふたりの旅はどこへ行く。

書誌データ

  • 配信開始日2023/4/20
  • 判型中公eブックス
  • 希望小売価格2200円(10%税込)