2021 08/30
中公新書の60年

1991年の中公新書

『物語 アメリカの歴史 超大国の行方』
アメリカは民主主義の理念を具体的に政治に実現させた最初の国である。独立宣言(一七七六年)の中心「すべての人間は生まれながらにして平等である」は、今なお民主主義国家の道標として輝き続けているものの、人種間の問題や戦争など、建国から二百年余、その歴史は平坦ではなく、生々しい傷がまだ癒えることなくその跡をとどめている。この超大国の光と影を、戦後深いつながりをもって歩んできた日本との関係もまじえて描く。

猿谷要(さるや・かなめ)1923-2011。アメリカ史学者。東京女子大学名誉教授

この年のできごと1月 多国籍軍によるイラク空爆。湾岸戦争がはじまる
4月 東京都庁舎が丸の内から新宿に移転
5月 横綱千代の富士が引退。「体力の限界」
9月 韓国と北朝鮮、同時に国連に加盟
10月 花王が、リンスとの識別のためシャンプー容器の上部と側面に"きざみ"を入れて発売
12月 ゴルバチョフ大統領辞任、ソヴィエト連邦崩壊

この年のラインナップ入江昭著『新・日本の外交』
山内昌之著『ラディカル・ヒストリー』
野口悠紀雄著『ストック経済を考える』
服藤早苗著『平安朝の母と子』
氏家幹人著『殿様と鼠小僧』
    *
武田弘著『失われた原始惑星』
三宅眞著『世界の魚食文化考』
モスタファ・エル=アバディ著『古代アレクサンドリア図書館』
大江志乃夫著『御前会議』
小島剛一著『トルコのもう一つの顔』
    *
山岸哲著『マダガスカル自然紀行』
藤井一二著『和同開珎』
後藤明著『メッカ』
緋田研爾著『精子と卵のソシオロジー』
愛宕元著『中国の城郭都市』
    *
脇田修著『秀吉の経済感覚』
木村昌人著『渋沢栄一』
山崎充著『「豊かな地方づくり」を目指して』
飯野徹雄著『フクロウの文化誌』
伊東一雄/馬立勝著『野球は言葉のスポーツ』
    *
長谷川俊明著『競争社会アメリカ』
若林良和著『カツオ一本釣り』
浜渦哲雄著『英国紳士の植民地統治』
工藤庸子著『プルーストからコレットへ』
藤井哲博著『長崎海軍伝習所』
    *
平井正著『ゲッベルス』
水谷三公著『王室・貴族・大衆』
萬年甫著『脳の探求者ラモニ・カハール』
木崎良平著『漂流民とロシア』
根井雅弘著『「ケインズ革命」の群像』
    *
桜井邦朋著『自然の中の光と色』
津神久三著『青年期のアメリカ絵画』
小池滋著『もうひとつのイギリス史』
井上勲著『王政復古』
竹内実/吉田富夫著『志のうた 中華愛誦詩選』
    *
本多久夫著『シートからの身体づくり』
戸川幸夫著『イヌ・ネコ・ネズミ』
東秀紀著『漱石の倫敦、ハワードのロンドン』
吉田康彦著『国連広報官』
吹浦忠正著『赤十字とアンリ・デュナン』
    *
田中良太著『ワープロが社会を変える』
高橋崇著『蝦夷の末裔』
猿谷要著『物語 アメリカの歴史』
関森勝夫著『文人たちの句境』
鈴木継美著『パプアニューギニアの食生活』
    *
藤沢道郎著『物語 イタリアの歴史』
小島朋之著『中国共産党の選択』
植田重雄著『守護聖者』
山崎幹夫著『薬の話』
松岡英夫著『鳥居耀蔵』
    *
太田赳著『国際金融 現場からの証言』
田草川弘著『ニュースキャスター』
鈴木武史著『ショービジネス in U.S.A.』
小山慶太著『漱石が見た物理学』