

河野有理 著
"森有礼、西村茂樹、西周、加藤弘之、中村正直、福澤諭吉ら錚々たる顔触れが集った知的結社・明六社。本書は、彼らの議論を通して、明治の思想を描き出す。政体、宗教、社会などに関するビジョンや論点を照らし、その内実を照らす試み。目 次はしがき序 章 明治六年の東京物語土佐の少年、備中の中年女性/論争の海へ/活動のはじまり/「啓蒙」というレッテル第1章 「ふたり」をつくる/「みんな」をつくる――森有礼と西村茂樹公私での苦難/後の華麗なキャリア/「哲学的な論争者」という可能性/「妻妾論」への誤解/森の論点/理想の夫婦という秩序/妾と養子/家と血筋をめぐって/「妻妾論」の実践とその帰結/藩の人/「賊」と「民」/「転換説」/「政府与人民異利害論」――「民権」と漸進主義という二つの焦点/「不平の気」と議会制――明治の保守主義の先駆者/「一身にして二生」/「道徳会」の構想/「なかま」としての社会へコラム①歴史と革命―― 箕作「兄弟」血縁なき二人/麟祥と翻訳/秋坪と教育第2章 「国のかたち」をつくる、「国」を開く――西周と津田真道升子の不安/西周の鬱屈/「大君のモナルキ」と「改革之機」/学者職分論論争/応用哲学のこころみ/情実・秘密・愛敵/料理と国学/歴史意識と国家論――「日本国総制度」と徳川合衆国/公議所での活躍/「文明」と欲望を捉える/自由貿易という論点/それぞれの議論のスタイルと政策論/それぞれの死コラム②統計と国家――杉亨二苦学からの立身出世/統治と為政者への関心/歴史とデータ第3章 「宗教」をめぐって――加藤弘之と中村正直近代日本初のアンチ・フェミニスト?/学者貴族としてのプライド/蕃書調所・開成所/国権論と国富論/民選議員論争/国家と宗教