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牧野雅彦 著
戦争は始めるより終わらせる方が難しい。ヴェルサイユの講和が未解決のまま残した賠償問題に端を発する独仏両国の衝突(ルール占領)は形を変えた戦争の継続であり、ロカルノ条約はこれを終結させた「第二の講和条約」であった。本書はシュトレーゼマン、ブリアンの独仏外相を中心に、ロカルノ条約の成立から崩壊にいたる過程を描く。最初の世界大戦の戦後処理をめぐる二人の歩みは、平和の構築が「和解」や「宥和」などの言葉では尽くせない厳しい営みであることを示している。