稲垣栄洋 著
雑草について調べる「雑草サークル」を立ち上げた学生たちと植物学者の大学教授によるエッセイ風ミステリー。本書で書かれている植物に関するデータは、実際の実験によるもの。研究などで解明されることのない“身近な疑問”について、学生たちが自ら試すことでたどり着いた「図鑑や論文では書かれることのない特性」を取り上げる。------植物図鑑に書かれていることは、人間が限られた観察で書いているに過ぎない。言わば、一方的な決めつけに過ぎないかもしれない。図鑑に書かれた姿が、「こうあるべき」と人間の勝手に過ぎないとしたら、それに囚われることなく、自在に変化する雑草の、何と自由なことだろう。(本文より)------『生き物の死にざま』『はずれ者が進化をつくる』など数々のベストセラーで知られる人気生物学者が描く「雑草サークルミステリー」の世界へようこそ。